第45章 喰らえ
無惨は自分の中に取り込んだ珠世の細胞に何の薬を使ったのかを吐かせようとする。
『お前が使ったのは人間戻りの薬ではなかったのか?』
「お前に使ったのは…人間に戻す薬…
それと…」
「言わない。無駄に増やした脳味噌で考えたらどうだ?」
ニヤリと笑う珠世。
それに苛立ちを隠しきれずグシャッと珠世の細胞を握り潰してしまった。
しかし、無惨は細胞中に眠る記憶を見る。
・・・・・・・・・・
そこには愈史郎、しのぶの姿。
(こいつは…毒使いの女か…)
し「人間戻りの薬が分解されるのは想定して、残った薬が強力に作用するように細工をします。」
「もう一つは老化がいいですね。珠世さんの作ったこれなら、1分で50年老いさせることができます。」
・・・・・・・・・・・
『!!!!!!』
老化…!!
そうか、老化していたのか…
その効果を喰い止めるために私の力がそがれ、コイツらを仕留めるのに手こずっていたのか…!!!
珠世が薬を使ったのはいつだ⁉︎
効果を表す時間を差し引いたとして、3時間以上…
9000年年老いているということになる!!!
「カァァ!!夜明ケマデ59分!!!」
鴉が告げる夜明けまでの時間に無惨が目に見えて慌て出した。
——日の呼吸
飛輪陽炎
輝輝恩光
火車
碧羅ノ天
烈日紅鏡
炎舞…
『ちょこまかと跳ね回るなぁ!!!』
幻日虹
円舞
斜陽転身
灼骨炎陽
日暈の龍・頭舞い
陽華突
やっと繋がった…
これをもっと速く、もっと正確に…!!
炭治郎はより確実に、心臓を狙えるように集中する…。
しかし、段々と…
視界が…狭まっていく…