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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第44章 命あってこそ



「…!!それは薬です!!きっと、解毒作用があるのかと!!」


その言葉通り、ボコボコとした爛れは鎮静していった。

実「通りすがりの猫に助けられたゼェ!」
し「…まったく、あの方には頭が上がりませんねっ!!
——蟲の呼吸…」


しのぶがふっと笑った。

そうだ、珠世さん…
珠世さんは無惨に捕まったまま…。
でも姿が見えない。


「珠世さん…」


どうか、家族に会えますように。
そう静かに祈った。




しかし、激しい戦いが続く。
いくら珠世としのぶの薬が徐々に効いてきているとはいえ、まだまだ無惨の力は桁違い。
柱が総力をあげても、正直劣勢だった。

鞭のように無惨の管がビュンビュンと狙ってくる。


悲鳴嶼でさえ攻撃を避けるので精一杯だった。
飴を舐め続けないと死を見ることになる。
しかし、皆とうとう残りの一粒となってしまった。


切り刻んでも再生していく柱達に、もちろん無惨も疑問を持った。


(アイツらはなぜ再生ができる…。鬼でもない人間が再生など。
またあの女か?小賢しい真似を!!)


まだ泰葉の力には気づいていない無惨は、珠世の薬だと思っていた。
そして、その薬を運んできたのは三毛猫だと、無惨は猫を切り刻んでしまった。


「あぁ!!!なんて事を!!!」

泰葉は怒りに震えた。
頑張って生きている猫を粗雑に扱った。


人も動物も…命などゴミのように。
私の大切な人たちも
私の家族も…一族も!!


泰葉の瞳に黄色い光が強く灯る。



「鬼舞辻無惨…、私は貴方を許さない。」


泰葉は構えを取り、今までの比ではない素早さで無惨に詰め寄った。
その素早さには柱達も、無惨さえも驚いていた。

(この娘の速さ…やはりコイツはただの人間ではないな!!)



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