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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第5章 煉獄兄弟



〜泰葉視点〜

小物屋で、髪飾りを選んでいた。

今度いつ、鬼殺隊のお呼びがかかるか分からない。
いつ呼ばれても恥ずかしくないように、
身なりを整えておく必要があった。

このリボンのものか…?
もうそんな歳でもないか…と思っていると、
隣の店から、男の怒鳴り声が聞こえてきた。


何事かと思って見てみると、
お店のお婆さんが、釣り銭が合わないと怒鳴られている。

しかし、すぐに男の嘘だと分かった。

顔がニヤついている。
お婆さんが反抗しないことを良い事に、巻き上げる気だ。

頑張って一人で切り盛りしている
お婆さんから巻き上げるなんて、なんて非道なの!
周りの人達も、ただ見ていたり、見て見ぬふりをする人ばかり。


頭にきた!
「私が確認するわ!買ったものを出してちょうだい!」

できる限りの睨みを効かせる。

しかし、男は私が女だからか見下してくる。

男「お前には関係ねぇだろ!」

男は顔めがけて手を伸ばしてきた。

パシッ

なんとか弾くことはできた。
しかし、掴まれたら力の差では終わりだろう。

そんなことを考えていたら、男は近づき
あろうことか、私のお尻を撫でている。



気持ち悪い、気持ち悪い。
でも、ここで騒ぎを大きくしたら、お婆さんまで危ない。
そう思ったら動けなかった。



すると、今度は胸にまで手を伸ばしてくる。
こんな大勢の前で、よくそんなことできるわね!

私はまた手を弾こうとした…


その時

「穢い手で触るな!!!」




金色の髪。所々の毛先が緋色。

後ろ姿しか見えないが、この髪…

「君は…」

あの時の青年⁉︎

…でも、あれ?前に見た時より少し小さい?
ちょっと声も違うような。

そしてなんだか、フラフラしているような…。


すると、青年…基、少年はぐらりと倒れてしまった。


ええ⁉︎


少年を抱きとめた。
身体が熱い。すごい熱だ。


男「口ほどでもねぇ」
そして少年の襟元を掴む。

どこまで非道なの!

「この少年の方が、アンタなんかよりよっぽど男前よ!」

こんな熱を上げてまで、庇ってくれた。
どうしてみんな見ているだけなの⁉︎
少年だけでも助けてよ!

すると、後ろから声がした。
振り返らなくても分かる。
圧がすごい。
男もガタガタ震えている。



助けが来てくれた!




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