第40章 作戦
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炭「俺、明日から義勇さんの所に行くんです。」
朝食のおにぎりを頬張りながら炭治郎が話す。
「あ、やっぱりちゃんと稽古をつけてくれるのね!」
杏「竈門少年は痣が出ているからか、やはり他の隊士より進みが早いからな!」
「そういえば痣、濃くなってない?」
泰葉は炭治郎にずいっと寄って、痣をじっくり見る。
するとヒョイっと杏寿郎に離される。
杏「ここからでも見れるだろう!
…確かに日に日に濃くなっている気がするな!」
炭「はは。…悲鳴嶼さんの稽古の時に玄弥にも言われたんです。
だとしたら、嬉しいです!」
炭治郎はニコッと笑って痣を撫でた。
泰葉は痣が濃くなることを喜ぶ炭治郎に胸がチクリと痛んだ。
「そういえば…善逸くんは?」
善逸はいつも炭治郎達と一緒だった。
伊之助は炭治郎のすぐ隣で無我夢中でおにぎりを頬張っている。
ここに来て善逸を一度も見ていない。
善逸のことを聞かれ、炭治郎の顔は少し曇った。
炭「善逸は悲鳴嶼さんのところで一緒にやってたんですけど…
途中から様子がおかしくて。
『やらなきゃならないことが、はっきりした』って言っていて。
稽古から逃げたいとか、そんなんじゃなくて…。
決意というか。何かあったのかな。」
心から善逸のことを心配しているのだろう、
「そっか…。どうしたんだろうね…」
3人で善逸のことを考えていた時、杏寿郎と炭治郎は門に気配を感じる。
杏「む?」
炭「この匂いは…」
杏寿郎が門まで行くと、そこにはしのぶが立っていた。
し「おはようございます。
朝から訪ねてすみません。どうしてもお伝えしたいことがありまして。」
わざわざ煉獄家にまで出向き、伝えたいこと。
どうやら軽い話ではなさそうだ。