第38章 新たな協力者
その後、日が暮れるまで稽古は続き、その間も千寿郎と晩御飯の用意に追われた。
明日から泰葉も稽古に入るとなると、千寿郎の負担が大きい。
真面目で優しい千寿郎はしっかりと用意したいと思っているはず…。泰葉も朝早くから手伝おうと決めた。
1日の稽古が終わる。
皆、美味しい美味しいと食事をし、湯浴みも済ませて部屋へと入って行った。
炭「泰葉さん、お疲れ様です!」
「炭治郎くん!無事にここまで来たのね!」
炭「はい、不死川さんの時にはありがとうございました!」
炭治郎と会うのは実弥との騒動以来。
ボコボコになっていた炭治郎は綺麗に治っていた。
「ごめんね、あの時治してあげれば良かったね。痛かったでしょう?」
泰葉はあの時の炭治郎を思い出し、頬を優しく撫でた。
突然の行動に炭治郎は思わずは頬を染める。
…が。
炭「だ、大丈夫ですよ!あれくらい!今はもう治ってますし!
とにかく、明日からまたがんばります!泰葉さんもがんばりましょうね!お休みなさい!」
炭治郎はやや早口になり、言い終わると足早に部屋へと戻って行った。
炭(危なかった…。煉獄さんの嫉妬と怒っている匂いがした。
俺に怒ってるかもしれないなー…)
炭治郎は杏寿郎がどこかで見ていたのではと冷や汗をかいた。
しかし、泰葉はそんな事には気づいていない。