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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第38章 新たな協力者



し「以前は私も同じ方法で戦おうとしていました。」

しのぶは少し上を見て、遠い昔を思うように話し始めた。

し「私の姉である、胡蝶カナエは鬼に殺された。
私より背丈もあり、剣士としての力も十分だった彼女でさえ、頸を斬ることができなかった…。」

カナエは夜明けまで戦いをもっていくことができたため、喰われることなく死んでいったという。
死に目に会うことができたが、カナエはしのぶに鬼殺隊を辞めるように言った。
「好きな男性と結婚して、女性としての幸せな人生を歩んで欲しい。」
それが、しのぶへの願いだった。


し「最愛の姉までも鬼に殺されて、自分だけのうのうと幸せになんてなれるものですか。
確かに私は背も低く、筋力もない。
頸を斬ることもできない。
だから鬼を殺せる毒を研究しました。
私は姉の仇をとりたかった。その一心で。」

カナエを殺したのは上弦の弐。
頭に血を被ったような見た目で、鋭い扇を持っている。
女性に対する執着心が強いようだ。


し「そいつを殺して地獄に送り込めるなら…
私の命など惜しくない。
だから、私は藤の毒を摂取していました。」


「……それって…」

し「そう、私がそいつに喰われれば私の体重分の毒を喰らわせることができる。
致命傷を負わせたところで私を喰わせるつもりでいました…。」

「そんな…」

し「でも、その作戦も終わってしまいました。
なぜだと思います?」

しのぶは泰葉の言葉を待たず、はぁ、とため息をついた。

し「泰葉さんの血です。
私は興味本位からうっかりあなたの血を舐めてしまいました。
不思議なくらい、副作用で気分が悪かったりしたのがスッキリしてしまって。」

それからまた藤の毒を摂取しようとしたが、もう間に合わない。
だから強力な藤の毒を開発するのに全力を注いだのだという。

万が一、上弦の弐に対峙することができたら、攻撃により毒を喰らわせる。
そして、最後はしのぶが猛毒となる薬を飲み、そのまま吸収される。カナヲが助太刀できたとしたなら、トドメを刺して欲しい。

し「…それが私たちの計画だった。」
「でも、泰葉さんのおかげでその計画さえも変更できそうです。壊死させる効果があるのなら、それを使うこともできますしね。きっと初めて遭遇する効果でしょう。
分解もきっと難しい。…死なずに済みそうです。」
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