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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第38章 新たな協力者



泰葉は目まぐるしく景色の変わる様子に、目を回さないようにするので精一杯だった。

流石は元柱。
離れていたとはいえ、やはり根本的に身につけたものがあるのだろう。

ドンッという轟音と共にものすごいスピードで景色が変わった。
住宅街を抜け、森を抜け…今に至る。



ここはどこなんだろうか。もう分からない。



産屋敷邸は誰にも知られないように、巧妙に隠されている。
柱と一部の隊士、隠しか知らない。
いつもなら泰葉は目隠しをされたが、今回はされなかった。
まぁ、元より覚えられる気がしないのだが。
感じるのは杏寿郎とはまた違った暖かな香り。


初めて会った時の酒の匂いとは違う。
安心する、父親の香りだった。


しばらくすると、産屋敷邸に着いたようだ。
ザザッと砂利を踏む音が聞こえた。

槇「コホン。泰葉さん、着いたぞ。
大丈夫か?」

無意識に胸元に顔を埋めていたのだろう。
照れくさいのと、気分を悪くしたかと心配する。

「…は、すみません!ありがとうございます!」


泰葉が槇寿郎から降ろされると、あまねが出迎えてくれた。

あ「煉獄様、泰葉様を送っていただき、ありがとうございます。」

槇寿郎と泰葉も、頭を下げる。


あ「では、煉獄様はひなきがご案内致します。
泰葉様は私と…。」


あまねの案内で、槇寿郎とは別れて屋敷の奥の方へと進んでいく。

「あ、あの…私はどうして呼ばれたのでしょう?」

あ「あら、鴉から聞きませんでしたか…?
この奥の部屋に胡蝶様と、珠世様、愈史郎様がお待ちです。
鬼舞辻を倒すため、ご協力を頂いております。」


珠世…?
愈史郎?
だれだろう?



疑問しかなかったが、とりあえず鬼舞辻を倒すため、また泰葉の血液などが必要なのだろうと、あまねの後に続く。


長い廊下の1番奥。
重厚な扉があった。

この奥に…。



あまねがコンコンとノックする。
返事はなかったが、構わず扉を開ける。

ギイィィ






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