第37章 合同強化訓練
杏寿郎は泰葉の話を遮った。
煉獄呼びが気に食わなかったらしい。
「きょ、杏寿郎さんにそんな思いをさせているとは思ってなくて…」
杏「で?俺の恋人ではないのか?」
杏寿郎が泰葉の顔を覗き込む。
「こ、恋人です…」
もじもじしながら答えると、ニッといつもの笑顔を見せる。
そして、泰葉の頬に手を添えてチュッと口付け、離れる際に泰葉の唇をぺろっと舐める。
ボンっと音がするのでは…という勢いで泰葉の顔が真っ赤になる。
そして、周りからバタンガシャンとものの落ちる音がする。
「み、みみみんなの前で…そんな…!」
ぱくぱくしながら杏寿郎を見ると、満足そうに微笑んでいる。
杏「皆!泰葉さんは俺の恋人だ!よって、手を出す事は許さん!!覚えておいてくれ!!」
まさかの公言。
泰葉はもう照れでいっぱいいっぱいだった。
杏「頬の傷も消えたな。」
泰葉の頭をポンポンと叩く。
そして、もう1人影響が出ていたのは
バタンッ
プシューと湯気をあげて倒れているのは蜜璃。
2人の一部始終をみて逆上せてしまったのだ。
炭「か、甘露寺さん!!!しっかり!甘露寺さん!!!!」
ーーーーーー
炭治郎の課題も終わり、蜜璃の稽古は終わりを迎えた。
蜜「2人とも、気をつけてね!」
杏「竈門少年!泰葉さんをよろしく頼むぞ!!」
炭「はい!」
「もう、子供じゃないんだから。」
2人に見送られながら、
泰葉と炭治郎は伊黒邸へと向かう。
あれから噂が無事に訂正され、
泰葉は杏寿郎の恋人。
人前で口付けるほど、泰葉に夢中。
手を出したら命はない。
と、隊士達に広まっていった。
『あーぁ。泰葉さんを嫁にする夢、崩れ去ったな。』
「俺も。」