第37章 合同強化訓練
そんな事は知らない泰葉は、蜜璃と炭治郎と一緒に麦茶を隊士達に配ろうと台所で用意していた。
廊下をドンドンと、足音が聞こえる。
蜜「あら?誰かしら…。」
杏「甘露寺!!甘露寺はいるだろうか!!!」
3人はその声に驚いた。
蜜「あら、煉獄さん!私、ちょっと行って来るわね!」
蜜璃が台所を出て行くと、泰葉は慌てた。
なぜここに杏寿郎がいるのか。
こんな姿を杏寿郎に見られたくない。
「た、炭治郎くんどうしよう。
煉獄様はこちらに来るかな?」
恥ずかしさでいっぱいの匂い。
察した炭治郎は泰葉を後ろに隠した。
炭「もし来たら隠してあげます。」
すると、騒がしい声がする。
蜜「でもでも!似合っているのよ!」
杏「そういう問題ではないだろう!」
そして、バンっと戸を開けて杏寿郎が入ったきた。
炭治郎は泰葉の前に達ばっと両手を広げて杏寿郎から見えないようにした。
杏「竈門少年!そこをどきなさい!」
炭「いえ!煉獄さんでもどきません!」
ムンっと胸を張る炭治郎。
杏「ほぅ。では、泰葉さんが自ら出てきてくれ!」
「ででででできません!!!」
杏「できない…と。」
泰葉が拒否したことにより、完全に杏寿郎に火をつけてしまったようだ。
杏寿郎は怒っている。
炭治郎はこれはやばいぞ、と冷や汗をかいた。
それは泰葉も同じ。
杏「では、竈門少年…力尽くで行くぞ。」
杏寿郎が構えを取る。
怒っている杏寿郎が炭治郎にかかっていけば、炭治郎も怪我をしてしまうかもしれない。
それは避けなければ…
つまりは自分が出ていけばいいこと。
渋るからこうなったのだ。
炭治郎越しに見てみると、見たことないような形相の杏寿郎。
「ひっ!」
これは。まずい。
杏「竈門少年…!」
杏寿郎が炭治郎に何かを言おうとした時、泰葉は腹を括り、炭治郎の前に出た。
「炭治郎くんには手をあげないでくださいっ!」
炭「泰葉さんっ!」
杏「泰葉さ…!!!」
杏寿郎は泰葉の姿に目を見開く。
目の前に現れたのはピチッとしたレオタードに身を包んだ泰葉。
それは、体のラインを包み隠さず見せつけているようだった。
2つの膨らみ、ふっくらとした腰回り…