第37章 合同強化訓練
「なんだか、過保護じゃないかしら。」
炭「仕方ないですよ。泰葉さんは鬼の前だと強いですけど、普段は優しい女性なんですから。」
炭治郎の言葉に、やだー!もう!と照れながら走る。
しかし、炭治郎は他の隊士よりもずっと早いスピードで走る。
それに喋りながらついて行く泰葉は他の隊士から見れば異次元の存在だった。
『なぁ、誰だよ…あの女の子…。』
「あれじゃないか…?通達あった、女の子…」
隊士達が2人を見送って、1時間もしないうちにまた後ろからやってきた時には、自分たちは何をしているか分からなくなった。
『戻りました!』
はぁはぁと息を切らしているものの、にこやかに戻りの挨拶をする2人に天元は笑う。
天「流石だぜ!竈門はともかく泰葉も普通に戻ってきたとはな!じゃ、次は障害物だ。」
障害物。先程の山の隣には、もう少し低い山がある。
そこには沢山の仕掛けがあり、それを交わしながら山を越え、戻ってくるという訓練。
それを5周というのが課題のようだ。
天「お前らが今日1番最後に参加したのに、なんで1番に障害物に入ってんのか分からねぇが、まぁ気をつけて行ってこい!」
そう言って泰葉と炭治郎を送り出して、天元は隊士達に叫ぶ。
天「お前らァ!地面舐めてる場合じゃねぇぞぉ!!なんで最後に来た奴らが1番に次の課題に行ったんだぁ!!」
隊士達は、そんなことを言われても…と、また嗚咽を繰り返した。