第35章 誕生日 ❇︎
「この傷跡は、それだけ人々を守ろうと頑張った証。」
「以前、炭治郎くんが言ってたの。傷跡は勲章だと。
杏寿郎さんはどう思う?」
杏「勲章か、それもいいな。俺は気にしたことはなかったが、どの傷がどんな戦いだったか覚えている!
この傷の二の舞にならぬよう思いだしているぞ!」
そう言うと、杏寿郎はトンっと泰葉を押し倒した。
杏「しかし、その状態の泰葉さんから、他の男の名が出るとなかなか妬けるものがあるな。」
「えっ…炭治郎くん?そんな、そういうんじゃないのにっ」
杏寿郎は泰葉が言い終わるのを待たずに、首元に甘噛みした。あんっと、甘い声を上げる泰葉にまた熱が籠る。
首元には軽く歯形がついていた。
杏「もしや、歯形や所有印を付けても、唾液で治ってしまうのか?」
「…たぶん?」
杏寿郎は首元にぢゅっと強めに吸って花弁を散らせた。
そして、そこをぺろっと舐めると、綺麗に消えてしまった。
杏「よもや…。泰葉さんに痕を残すことはできないということか…。」
少し残念そうな杏寿郎。
「痕が残らなくても、私はどこにも行かないし、記憶に刻んでくれればいいでしょう?」
そう言って泰葉が微笑む。
杏「そうだな。他の男など見れないくらいに刻み込むとしよう。」
先ほどの残念そうな顔はどこへやら。ニヤリと笑う顔に泰葉の下腹部がキュンとなる。
すると、それを知ってか知らずか、杏寿郎の手が下に伸びてきた。
「えっ、だ…だめっ、待って…」
杏「待ては聞けない。それに…こちらは先ほどから準備ができているようだぞ。」
そう言って、指を動かしクチュ…っと音を立てる。
それは泰葉の愛液で十分濡れているということを意味している。
ぶわっと恥ずかしくなる泰葉。
杏寿郎はクチュクチュと音を立てながら指を動かしていく。
その刺激で無意識に腰が揺れる。たまに指が陰核にも触れると、ビクッと大きく跳ねる。
杏寿郎は、その反応を観察して、どこをどうすると良いのかを探っていた。
胸から秘部まで執拗に弄られ、顎が上がり甘い嬌声をあげる。
意識もボーッとしてきた中、泰葉は自分だけが気持ちよくなってはいけないと思い、杏寿郎の胸元に手を伸ばす。
揉んでも筋肉があるだけで、杏寿郎は平気そうだ。