第32章 報告と離れ
杏「いつ頃から引っ越す?」
泰葉はうーんと悩んだ。
荷物は少ないといえど、やはり3日はかかる。
「すぐにでも大丈夫なのですが、流石に荷物があるので、地道に運んで来週からお世話になろうかな…と。」
杏「うむ…来週か。
柱稽古も来週からぼちぼち始まる頃だからな…。」
稽古が始まってしまうと、屋敷にも隊士が大勢やってくる。
引っ越している暇がない。
杏「よし、今日と明日で引っ越してしまおう!」
「へ⁉︎」
泰葉は目を丸くする。
「いや、流石に今日明日では…荷物も運びきりません。」
その言葉にニッと口角を上げる杏寿郎。
杏「つまりは人手がいれば問題ないのだろう?」
杏寿郎は指笛で要を飛び出して、何か言伝を託し飛ばした。
泰葉は何をしたのだろうと首を傾げる。
杏「さ、昼食を食べたら泰葉さんの家へ荷物を取りに行こう。千寿郎も来てくれるか?」
千「はい!もちろんです!!」
この時
杏寿郎は言ったら聞かないところがあるのだと知った。