第31章 緊急柱合会議
ーーーーーーーー
この日、産屋敷邸では緊急柱合会議が開かれていた。
実「あーあァ。羨ましいことだぜぇ。なんで俺は上弦に遭遇しねぇのかねぇ。」
頬杖をついて不貞腐れたようにため息を漏らす実弥。
小「こればかりはな。合わない者はとんとない。
甘露寺、煉獄、時透…その後、体の方はどうだ。」
甘「あっ、うん、ありがとう!随分良くなったよ!」
蜜璃は小芭内の言葉に心配してくれているのだと嬉しくなった。
杏「うむ!俺は何も問題ない!」
無「僕も…まだ本調子じゃないですけど…。」
溌剌と元気に答える杏寿郎に反して、無一郎はまだ怠そうだった。
行「これ以上柱が欠ければ鬼殺隊が危うい。
死なずに上弦を倒したのは尊いことだ。」
行冥の言う通り、天元が抜けてしまって柱が8名になった今、1人でも欠けてはいけないだろう。
し「今回、泰葉さんの力もあったと思いますが、体力の回復が異常に早い。なにがあったんですか?」
義「その件も含めて、お館様からお話があるだろう。」
義勇がそう言うと、襖が静かに開いた。
あ「大変お待たせいたしました。
本日の柱合会議、産屋敷耀哉の代理を産屋敷あまねが務めさせていただきます。
そして、当主の耀哉が病状の悪化により、今後皆様の前へ出ることが不可能となった旨、心よりお詫び申し上げます。」
あまねが深々と頭を下げると、柱達もそれに応えるように頭を下げた。
行「承知。お館様が1日でも長く、その命の灯火燃やしてくださることを祈り申し上げる。
あまね様も御心強く持たれますよう…」
行冥の言葉を噛み締めるように、あまねはまた深く頭を下げる。
あ「柱の皆様には心より感謝申し上げます。」