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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第30章 太陽の瞳



しのぶは大きく頷いた。

し「あら、良いと思いますよ。想い人が適合者。
素敵な話ではないですか?
甘露寺さんならキュンキュンしてしまいますよ。」


確かに…この事実を知ったらどうなるのだろうか。



し「泰葉さん、私からのお話がもう一件あります。
まもなく、泰葉さんの協力のおかげで、薬が出来上がりそうです。
なので、もう血の提供は十分です。」
「そして、問題なのが金崎侑。
彼は、あなたがいなくなって1日目にしかきませんでした。
それ以来、来ていません。やはり泰葉さんが狙いでしょう。
これ以上、彼に近づくのは危険と判断します。
なので、体調が戻ってからも、治療には出ないでください。」

「え…はい…」


泰葉は肩を下げた。
職を失う…ということだろうか。


し「そんなに落ち込まないでください。
泰葉さんの力は私たちとっても重要です。
なので、お館様が判断されるまで、私の部屋で助手として働いていただけますか?」
「私のそばにいれば、安心だと思います。」


しのぶの提案に、目を輝かせる泰葉。

「いいのっ⁉︎」

し「もちろん。」


しのぶはにこりと頷いた。



一通り話は終わり、しのぶは泰葉の体調も大丈夫そうだと分かると、部屋を出ていった。




また、杏寿郎と泰葉2人きり。

なんとなく、恥ずかしく感じる。



「あ、あの…」
杏「なんだろうか!」

照れ隠しなのか、いつもより声が大きい。


「夜なので、ちょっと静かに…」

杏「…む。すまない…」

しかし、それで気まずさも薄れた。
泰葉はクスクスと笑いながら、杏寿郎の方を向いた。


「煉獄様?」
「さっきは耳が聞こえてませんでした。
…もう一度、言っていただけますか?」






もう一度、好きだと聞きたい。
この耳で。
あなたの声で。





杏「…!
そんな風に言われたらなぁ…
そうだな、君が俺の名前でもう一度頼んでくれたら何度でも言おう。」


杏寿郎はニッと笑って、泰葉の腰をグッと自分へ引き寄せる。
バランスを崩しそうになる泰葉は両手を杏寿郎の肩に置き、自然と抱きつくような形になった。




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