第29章 痣
一方、杏寿郎達は
蜜「ごめんなさい、もう限界…!殺されちゃうっ!」
杏「甘露寺!諦めるなっ!」
蜜璃が諦めかけたその時、
バラ…バラバラ…
と石竜子と憎珀天が崩れ、塵となっていった。
蜜「や、やった…炭治郎くん達が本体を斬ったんだわ!」
杏「あぁ!長かったが、倒したという事だ!よし、彼らのところへ向かおう!!」
2人は炭治郎達の元へと走り出した。
ーーーーーーーーー
無「炭治郎…大丈夫?」
無一郎の声で目を覚ます炭治郎。
炭「あ…時透くん、良かった無事で。
刀をありがとう。」
崖から落ちた時、刀を半天狗の頸に食い込ませていたのが、折れてしまった。
その時に崖の上から、無一郎が刀を投げてよこしてくれたのだ。
鋼鐡塚が、研いでいたのを無理やり奪い取って…だが。
第一段階までしか研磨できていなかったようで、鋼鐡塚は御立腹だった。
無「こっちこそありがとう。君と泰葉のおかげで大切なものを取り戻した。」
炭「え…そんな、何もしてないよ」
「無一郎くん、もしかして…」
無「うん。詳しく今度話すね。」
無一郎は嬉しそうに微笑んだ。
それに泰葉も微笑んでかえした。
その時、ダダダ…っと砂煙を立てて走って来たのは
蜜「…んな!みんなぁぁぁぁ!!勝ったヨォぉ!!すごいよ!!!みんなで勝ったぁぁ!!」
杏「うむ!感心感心!!みんな力をつけたな!!」
ガバッとみんな纏めて抱きつく蜜璃。全員、泰葉の治癒で大きな怪我はなく、疲労困憊なだけであった。
杏「それより、竈門少年、時透、甘露寺…君たち…痣が出ているぞ。」
炭「それは…煉獄さんにも…」
杏寿郎達は互いの痣について話し出した。
泰葉は、みんな揃って無事に集まることができて、本当に良かったと、ホッとした。
気が抜けて、全身が痛み出す。
そう、みんなの治癒は泰葉ができるのだが、自分は全身大怪我だった。グラグラと視界が歪み出す。
フラ…
無「!!泰葉っ!!」
と、無一郎が受け止めようとする。
…が、それより早く気づいたのは杏寿郎だった。