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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第28章 不穏



その間に無一郎は鬼の頸を斬る。
無一郎は素早く、強い。それは認めるが、呆気なさすぎる。
上弦は頸を斬っても死なない場合がある。
上弦の陸のように。

炭「時透くん!油断しないで!!」

無「!!」


無一郎に飛ばされた頸からメキメキと身体が生え始める。
そして、頸から一体の若い鬼が現れた。気がつけば、残された身体にも頸が戻り、2体になっている。

これは…分裂。
そして、段々と若返っている。

炭「後ろは俺が!!」


無一郎が対峙した鬼は持っていた八ツ手の葉の団扇をフォッと一振りした。
軽く振っただけだったが、信じられないほどの突風が巻き起こり、

バキッ

無一郎は建物の壁ごと吹き飛んでしまった。






泰葉は大きな物音で目を覚ました。
雷が落ちたような、建物が崩壊するような…
泰葉の部屋は炭治郎達とは離れていたため、部屋自体に被害はなかった。

とりあえず、寝巻きでいるのは危なそうなので、急いで袴姿に着替える。
ここには鬼は出ないと言われていたが…この騒ぎはただ事ではないのは分かった。
泰葉は癖のある髪を高い位置で一つに纏めて緋色の髪紐で括る。そして、その上から杏寿郎からもらった髪飾りをつけた。




走って物音がする方へと駆けつける。

泰葉は部屋の前までくると、サッと身を隠し、状況を把握する。


ここにいる鬼殺隊は炭治郎と禰󠄀豆子。


鬼は2体。

老体から分裂された姿は互いに見た目は似ているものの、性格は対称的だった。
無一郎を、飛ばしたのは可楽。八ツ手の葉で突風を巻き起こす。

『豆粒が遠くまでよく飛んだ。なぁ、積怒。』

と、楽しんでいる。
もう一方、可楽に積怒と呼ばれた鬼は錫杖を持ち、イライラしていた。積怒は可楽と同じ体に混ざっていたのが気に食わなかったようだ。


炭治郎は刀を構える。
積怒は錫杖をドンと畳に一打ちすると、バリバリバリと強力な電撃が、炭治郎を襲う。
炭治郎は白目を剥いて今にも意識が飛びそうになっている。




(炭治郎くん!!!)




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