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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第26章 志



無一郎が持っている刀には、人形の腕らしきものが付いていた。
それを見た小鉄は人形のもとへと走る。

炭治郎もそれに続こうとすると、急に無一郎から刀を投げつけられた。

無「それ、処分しといて。」

スタスタと立ち去ろうとする無一郎。
すると、無一郎は泰葉を見つけた。

無「泰葉!まだいたんだね!
こんなところに来るなんてどうしたの?」



小鉄や炭治郎に対する態度と全く違っていた。
どちらも本当の、無一郎なんだろうか…。



「無一郎くん。私、私のこと大切に扱ってくれる無一郎くんのこと、大好きよ。
…でも、今のはちょっと違うんじゃないかな?」


無一郎は一瞬大好きだと言われて顔を明るくさせたが、すぐにしゅんとした表情になる。

「無一郎くん、自分のした事は巡り巡って帰ってくるわ。
今の無一郎くんだと、嬉しいことが返ってこなくなってしまう。そんなの悲しいでしょう?」


泰葉に言われた事に無一郎は引っかかった。

無「泰葉、今なんて言った?」

「え、自分のした事は巡り巡って帰ってくるよ…って。」

無「ねぇ、前にもそんな事言ったことある?」

「多分私が言ったのは今回が初めてだと思う。」

無「…そう。」


無一郎は何かを考えるように、去っていってしまった。
泰葉は無一郎の何も知らないんだと痛感した。
泰葉以外への対応は傲慢ととられても仕方がないだろう。
…何というか、感情もないような。記憶と共に失ってしまったのか、元々そういう人だったのか。




ポツポツ…ザーッ

急な雨が降ってきた。
泰葉が急いで2人の元へ駆けつけると、人形は立ち上がり刀を構えている。
そして、なぜか炭治郎が刀を構えて立っていた。


「た…炭治郎くん?どうしたの?」

炭「な、何か修行が始まってしまいましたぁ!」

青ざめた顔で泰葉に顔だけ向ける炭治郎。
視線は零式に向けていないと叩きのめされてしまう。

カタカタと歯を鳴らしながら、小鉄に借りた刀を持ってギリギリと音を立てる零式と向き合った。


すると、勢いよく零式が炭治郎に襲いかかる。




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