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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第26章 志



炭治郎は飛び上がり、小鉄の近くの枝にぶら下がった。
泰葉も飛び上がり小鉄の後ろに座る。
音もなく移動したので、小鉄はまだ気づいていない。


炭治郎は、小鉄のひょっとこの面から少し見えている顎にデコピンをした。

小「いだっ!」

炭「投げやりになったらだめだ。
自分にできなくても、必ず他の誰かが引き継いでくれる。
次に繋ぐための努力をしなきゃならない。
君にできなくても、君の子供や孫ならできるかもしれないだろう?

俺は鬼舞辻無惨を倒したいと思っているけれど…
鬼になった妹を助けたいと思っているけれど…
志半ばで死ぬかもしれない。
でも必ず誰かがやり遂げてくれると信じてる。」

小「炭治郎さん…」

「そうねぇ。」

小鉄は自分の後ろに泰葉がいると思わず、ビクッと大きく肩を震わす。

小(この二人、音もなくここまで来ていた…)

小鉄の心臓はバクバクと音を立てている。


「私はね、一族の唯一の生き残りなの。
私にはちょっと特殊な能力があるんだけど、私がその力を使わずにいれば、子孫を残さなければ、この血は絶える。
でも、私はこの能力を活かせるのならば、どんな形でも良い。私にも才は何もないかもしれないけれど、諦めたくないな。」

泰葉は小鉄の頭を撫でた。

「私が知ってる家族にはね、自分に才は無いって全てが嫌になってしまったお父さんがいたの。息子にも同じ道を進んでほしくなかった。
でも、今はその息子達が、志を強く持って、お父さんができなかったことに挑もうとしている。
お父さんにも、私はできたと思うんだけどね。
でも、自分の力って自分が一番分かる。
自分の1番の味方は自分よ。」

炭「今まで俺たちが繋げてもらった命で上弦の鬼を倒したように、俺たちが繋いだ命がいつか必ず鬼舞辻を倒してくれるはずだから、一緒に頑張ろう。」


小鉄は涙を拭った。


小「うん、俺人形が壊れるの見たくなかったけど、決心つけるよ。
戦闘訓練は夜まで掛かるはずだから、心の準備して見届ける。」


そう言って3人は木から降りた。
喋りながら無一郎の元へ戻っていると、小鉄くんは10歳なんだそうだ。

すると、スタスタと無一郎が歩いてくる。

炭「えっ!終わったんですか⁉︎」

無「終わった…良い修行になったよ。
俺の刀、折れちゃったからこの刀もらって行くね。」



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