第25章 温泉
その頃、蜜璃はモリモリと松茸ご飯を堪能していた。
泰葉は松茸ご飯を食べるのは初めてだった。
香りも良く、とても美味しい。ただ、高価な松茸の入ったご飯をこんなにモリモリと食べて大丈夫なのだろうかと、ヒヤヒヤした。
それを感じ取ったのか、ひょっとこの男性が教えてくれる。
『この松茸はこの里の山に沢山生えてくれるのです。
心配には及びませんよ。』
確かに、そうでなければ蜜璃が沢山食べると知っていて、献立にも出さないだろうと納得した。
泰葉が食べ終わる頃、炭治郎が食事にやってきた。
席について炭治郎も食べ始める。
炭治郎は蜜璃の食べる量に、素直に感心した。
炭「すごいですね!」
蜜「そうかな?今日はそんなに食べてないけど…」
丼が山のように積まれ、何度も片付けられて行く。
でも、確かにここ数日の中では少なかったかも知れない。
少し松茸ご飯に緊張したのだろうか…。
炭「俺もいっぱい食べて強くなります!甘露寺さんも、煉獄さんもいっぱい食べますよね!」
蜜「そうね!昔も沢山食べていたけど、煉獄さんは最近はどのくらい食べるのかしら?」
うーんと考える蜜璃達と一緒に、どのくらいかと思いだす。
「煉獄家は、いつも一度の食事で一升のお米を炊いているんだけど
槇寿郎様と私は一杯で、千寿郎くんは3杯。杏寿郎さんはその残り全て召し上がっているので…。
あ、でもおかず次第ではあるんだけどね。」
泰葉が杏寿郎の情報を細かく教えてくれるので、炭治郎と蜜璃は目を丸くする。
蜜「泰葉ちゃん、もうそこまでの関係だったのね。」
炭「まるで奥さんのようですね!」
泰葉は蜜璃達が知りたがっていると思い、良かれと思って言った情報が、そんな風に思われたことに恥ずかしくなった。
「いえ…決してそういう訳では…」
俯いてる泰葉に炭治郎は追い討ちをかける。