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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第19章 行き違い



この噂は柱の耳にも、うっすら入ってきていた。
そして、皆その一般人は泰葉だと分かった。

杏寿郎は、今日初めて聞いた。


隊士たちの噂話が聞こえてくる。

隊A「お前、最近蝶屋敷に行ったか?俺まだなんだよなー。」

隊B「かわいい一般人だろ?俺もまだ見てないんだよ。」


蝶屋敷にかわいい一般人…
それだけで泰葉の事だとピンときた。


杏「君たち、その一般人になぜ会いたいんだ?」

柱に話しかけられて、隊士は萎縮した。

しかし、杏寿郎が怒っている様子もないし、蜜璃の次に穏やかな杏寿郎という事もあって、話し始めた。


隊A「いえ、何でもすごく優しくて可愛いらしいんですよ。」

隊B「一般人だったら、俺たちもお近づきになれるかもなー…とか思ったりして。」

笑顔で聞いているが、次第に杏寿郎の額には筋が立ち始める。
すると、もう1人の隊士がトドメを刺しに来た。

隊C「しかも、結構いい身体してるらしいっすよ。」


ピキッと完全に青筋が立つ。


すると、そこへ丁度良くしのぶの鴉から手紙が届く。
内容を読んでいる時に隊士たちが
「今日切り傷ができたから、蝶屋敷に行ってこよう。」
と、嬉しそうに言っているのが聞こえた。


杏「君たち!その傷を見せてみなさい!
俺がよーく治療をしてやろうな!」


話し始めた時とは別人のような杏寿郎に、隊士たちはゾッと悪寒がした。
そして、泰葉に治療してもらおうとしていた、隊士の傷は杏寿郎の手により、ミシミシと音がするくらいキツく包帯を巻かれた。


杏「その一般人の女性に手を出したら、俺が承知しないからな。」

と、杏寿郎から発せられてると思えない、冷たい声で釘を刺した。



隊「は、はいぃ!!!!」






他の柱も一緒。
手紙を読んで、軽症で蝶屋敷に向かう隊士にそれぞれ釘を刺した。

実「それくらいの傷で、蝶屋敷に行こうなんざ、甘ったれてんじゃねェ!」

小「それくらいの傷の対処もできんのか。屑の所業だな。」

無「そんな傷で人の手を煩わせてるの?何もできないの?」

蜜「ただ、女の子に会いたいだけで行くなんて、キュンとしないわ!」

行「あぁ…大したことのない傷も対処できんとは…哀れな。」

義「そんな傷も、己でできんのか。愚か者め。」


そう言われて、蝶屋敷に向かう者はぐんと減った。
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