第16章 歓迎会
しのぶ達は隣の部屋へと移動させようとするが、
泰葉は
「大丈夫ですぅ!」
と、イヤイヤしている。
このままでは…
と、思っていると。
杏「大丈夫か!!」
しのぶは、まずい!と杏寿郎達から泰葉が見えないように隠した。
しかし、
「しのぶさん?どうしたの?」
と、泰葉が出てきてしまう。
『…なっ!!!』
赤い頬、潤んだ瞳に濡れた唇で少し半開き。
浅い呼吸に乱れた襟元。
特に杏寿郎は、自分が贈った着物を着ている彼女がそうなっているのは、堪らないだろう。
男性陣は動きが固まり、そして、腰を下ろした。
なぜか体育座りである。
その様子を呆れた表情で見ている小芭内。
行冥は、幸いにも見えていない。
小「甘露寺、急いで隣の部屋へ運んでやれ。」
小芭内に言われ、蜜璃は泰葉を担ぎ上げ、隣の部屋へと連れて行った。
杏「宇髄!!井戸はどこだろうか!!!
不甲斐なし!!!」
天「わー!バカ!そんなんで立ち上がるんじゃねぇ!」
しばらく、体操座りのまま、動けない男たちだった。
ーーーーーー
別室に運び込み、なんとか水を飲ませることができた。
すると、泰葉は眠くなったようで、パタリと眠ってしまった。
頭を座布団に乗せて、雛鶴が掛け布団をかけてくれた。
し「…軽い気持ちで、酔ったところを見たいと思いましたが。
これは、いけませんね…」
蜜「そ、そうね!これはダメよ!!」
蜜璃はまだ心臓がバクバクしている。
ま「なんて言うか…積極的になるんだな…。」
須「私も泰葉さんに口説かれたかったですぅ!」
雛「控えめな泰葉さんが、あんな姿になれば…
男性は放っておかないですね…」
皆、泰葉が酒を飲むのは気をつけようと思った。