第16章 歓迎会
「……!
美味しい!!」
あまり酒感を感じず、飲みやすいものだった。
1口、2口…と少しずつ飲んでいく。
女性陣は、ドキドキしていたが、あまり変化はない。
1人ではつまらないだろうと、お嫁さん達も一緒に飲んでくれた。
そして、コップ半分くらい飲んだだろうか。
突然泰葉に変化が現れた。
頬は赤く染まり、目が潤む。
はぁ、はぁっと熱のこもったような息をする。
「暑い…」
と、少し襟元を崩している。
し「泰葉さん?
苦しくなってしまいましたか?
お水をどうぞ。」
しのぶがその息遣いにいち早く気づいた。
水を差し出すが、泰葉はそのコップではなく、しのぶの手首を掴む。
そして、クイッと手首を引き、顔を近づける。
しのぶの首に泰葉の熱のこもった息がかかる。
「しのぶさん、良い匂い…」
そう囁かれ、しのぶはぐんっと体温が上がるのを感じた。
そして、クラッと倒れた。
蜜「し、しのぶちゃん⁉︎
何があったの⁉︎」
蜜璃がアタフタしていると、泰葉が蜜璃に抱きついた。
「蜜璃ちゃんもかわいい。
どうしてそんなにかわいいの?」
そう言いながら、蜜璃の顔の輪郭を指でなぞる。
ブワワッと赤くなる蜜璃。
ま「これはダメだ!」
須「私も泰葉さんにやってもらいたいですぅ!」
雛「今はそれどころじゃないわ!」
しのぶがムクリと起きた。
し「甘露寺さん、この泰葉さんは刺激が強いです。
て、撤収しましょう!この状況を彼らに見られてはいけません!
別室に…」
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その頃、男性陣は気になって仕方なかった。
最初は楽しく飲んでいるようだったので、こちらも飲み続ける。
黙ってみていると、次第に慌ただしくなってきた。
すると、しのぶがクラッと倒れた。
蜜璃は真っ赤な顔でアタフタしている。
3人の嫁達も慌てた様子だ。
天「あれ、見に行った方が良いんじゃねぇの?」
杏「いやしかし…覗き見て良いのか?」
実「なんで覗くんだよ。堂々と見りゃぁ良いじゃねぇかァ。」
無「見ていいの?」
義「なら、俺が…」
義勇が腰を上げたので、他の面々も見に行った。