第16章 歓迎会
雛鶴は色っぽい美人。
まきをは溌剌とした美人。
須磨は天真爛漫な美人。
4人目の…とよく言われていたが、
本当に3人の妻がいるとは…
泰葉は目を丸くしていた。
天「泰葉も、4人目にしようと思ってるから、お前らもよろしくな。
ま、後ろの奴らから勝ち取ったらだけどな!」
天元は笑いながら言っているが、
後ろには殺気を放つ男たちが。
雛鶴は、
雛「なかなか強敵揃いではございませんか。」
と、眉を下げた。
そして、宇髄邸へと案内される。
居間には大きなテーブルに、たくさんの料理とお酒などが用意されていた。
皆で集まると決まった時に、天元が鴉を飛ばして知らせていたのだ。
準備は整っていたので、もう座るだけ。
何となく、飲酒する者と、そうでない者とで分かれた。
泰葉はもちろん、呑まない。
杏「では、泰葉さんの歓迎会と、宇髄の柱引退の送別会を行う事にしよう!
では、任務の知らせが入るまで楽しもう!
乾杯!!」
杏寿郎の音頭で乾杯する。
さぁ、飲もう、食べようとしている時に、雛鶴が口を開いた。
雛「あ、あの…天元様。
実はお帰りになった時から気になっていたのですが…」
ま「左手と…」
須「左目が…治ってる気がするんですけど〜!!」
戸惑っている嫁達とは裏腹に、本人は酒を飲みながらニカッと笑う。
天「あぁ!元に戻ったぜ!
泰葉が治してくれたんだ!!」
そう言われて、ポカンとする嫁達3人。
それもそうだろう。
失われたはずの手を戻らせることなど普通はできない。
泰葉はどこから説明しようか悩んでいると、しのぶが丁寧に3人に、説明してくれた。
説明を聞いて、驚きつつも納得した3人。
雛「そうだったのね…どうもありがとうございます。」
ま「片腕に片目がないと不便そうだったもんな…」
須「また天元様にギュってしてもらえると思うと嬉しいです〜!」
本当に夫のことを思っているのが分かる3人。
天元は幸せ者だと思う。
しかし、雛鶴の表情は少し曇っている。
雛「天元様…もしや、目も腕も戻ったという事は…」