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太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第15章 柱



その反応をみて、あの日の戦いで失ったのだと知る。

みるみるうちに泰葉の目には涙が溢れてくる。


ギョッとする天元。

天「ま、待て待て!泰葉のせいじゃ無い!
これは、俺の力が足らなかっただけだ!
泣くな!!」


その様子にしのぶが天元に叫ぶ。

し「宇髄さん!もし手が戻るとしたら、戻りたいですか⁉︎」


天「は⁉︎
そりゃ、両手あったに越したこっちゃねぇ!


ま、まさか…」


し「泰葉さん、宇髄さんに涙を落としてみてくれませんか?」


泰葉もハッとした。
失った体は戻るのか、試すなら今しかないだろう。


「宇髄様、嫌かもしれませんが、失礼します。」


泰葉は天元の失われた腕の箇所に涙を落とす。
ぽたぽたと落ちる涙は、じわじわと天元の身体に染み渡っていく。
ポカポカと温かいようなものが血管を巡っていくのが感じられる。



天「おいおい、マジかよ…
こりゃ、派手にすげえぜ。」

そう言って目元につけていた眼帯を外す。
ゆっくり目を開くと、天元の視界は広がった。


天「すげぇ!視えてるぜ!

……!!」


左目が視えることに興奮していると、左腕にも違和感を感じる。


左腕に巻かれた包帯を解いていく。
まだ少し傷口が生々しかったが、少しずつ
確かに腕が再生されていくのが分かった。


その様子に、柱達は息を呑んだ。


し「すごい…失われた肉体も…再生できるなんて。」

実「マジか…こりゃ、すげぇどころじゃねェ。」

行「あぁ、私は見えないが、再生されていく音を感じる。」


杏寿郎はこの感覚は2度味わった。
猗窩座との戦いの時には実感が無かったが、先日泰葉の唾液で足が治った時の感覚は忘れられなかった。


しかし、天元の腕の再生は途中で止まってしまった。

「あ…あれ?」

泰葉の涙が尽きてしまったのかと思ったが、どうやらそうでは無い。


し「泰葉さんの涙はまだ出ています。
量の問題では無いとすると…
涙では力が足りない…という事でしょうか。」


しのぶは顎に手を当てて考える。

すると、天元は

「泰葉の体液だったら、なんでも効果があるんだよな?
…じゃぁ…」


天元は泰葉の顎をクイっと上げる。
「口吸いでも…効果あるって事だよな?」

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