第15章 柱
「あ、あのっ!」
泰葉は堪らず声をあげる。
「れ、煉獄様…、
そろそろ…恥ずかしいです。」
杏寿郎はすぐそばに見える泰葉の耳が真っ赤になっているのに気づいて、自分の状況を把握する。
すると、ブワッと杏寿郎も赤くなる。
杏「す、すまん!あまりに重そうだったので、手助けが必要かと思ったんだ!」
パッと離れる杏寿郎。
「い、いえ、おかげで皆に大きなシャボン玉を見せてあげられたので…
ありがとう…ございました。」
しどろもどろになる2人を廊下から見ていた柱達。
天「なぁ、アレって…俺ら何見せられてんの?」
蜜「なななななんか、い、いい感じよね⁉︎」
小「甘露寺、落ち着け。」
しかし、そんな事よりも、大きなシャボン玉の興奮が冷めない3人娘。
3人「もう一度お願いします!!」
2人は顔を見合わせた。
杏「うむ!では俺が作ってやろう!!」
そうして、シャボン玉作りに励む炎柱なのであった。
しのぶが泰葉に結果を伝えに来る時には、シャボン玉液で手がビショビショになっていた杏寿郎を見て、引いていた。
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し「…で?
どうして柱全員がこちらに?」
シャボン玉の片付けも終わらせ、客間に座る一行にしのぶは質問する。
泰葉も、それは疑問に思っていた。
しのぶが柱全員と、言ったのでそうなのだろうと思うが、初めて見る顔も多かった。
天「それは、こんなことでも無いと集まれねぇと思ってな!」
と、天元が口を開く。
そして、
泰葉は驚愕した。
「う、宇髄様⁉︎
て…手、手がっ!!手!どうされたのですか⁉︎」
思わず天元の元に寄り、消えた左腕を見る。
天元は、あっ…やっちまった…と、顔を顰める。