• テキストサイズ

太陽の瞳 【鬼滅の刃】

第14章 お館様



そして、泰葉は杏寿郎にどうしても頼まなくてはならないと、出発される前に口を開く。

「き、杏寿郎さん。」

杏「どうした?」


「あ…あの…、あまり激しく(走って揺さぶったり)しないでください…。」


そう言っている泰葉は、自分の選んだ着物を身に纏い、紅をさした唇は少し濡れている。
そんな彼女が目隠しをして、杏寿郎の顔を見るようにこちらを向いている。

これは…些かいけない事をしている気がしてきた。
自分の身体が熱くなっていくのを感じる。




杏「ん゛…!
うむ!善処しよう!何かあったら知らせてくれ!」


杏寿郎は自分でもそんな事を思うのだと少し驚いた。




気を取り直し、「では、行くぞ」と声をかけて、杏寿郎は鬼殺隊本部へと駆け出した。





ーーーーーーーーーー


杏寿郎や、柱の身体能力は鬼殺隊の中でも桁が違う。

人間とは思えない速さで、ありえない距離を移動することができる。

中でも、杏寿郎は体力については柱の中でも群を抜いていた。
流石に悲鳴嶼には敵わないが。


ビュンビュンと景色を移らせながら移動していく。
泰葉は見えないものの、それを肌で感じている。
杏寿郎の息遣いは感じるが、息を切らす様子はない。
つくづく次元が違うと感じる。



しばらくすると、杏寿郎はザザッと立ち止まった。


泰葉は杏寿郎の胸元に押しつけられる。
「うぷっ」

杏「む、すまない!大丈夫だろうか!」


泰葉は頷く。


すると、杏寿郎は静かに泰葉を降ろし、目隠しを外した。
久しぶりの光に泰葉は少しクラっとした。


杏「目が眩むだろう。ゆっくりでいい、目が慣れるまで捕まるといい。」

杏寿郎は自分の腕に捕まらせる。
本当に杏寿郎の気遣いが感じられて、感心してしまう。


「ありがとうございます。
杏寿郎さんは優しいですね。」


泰葉にそう言われ、杏寿郎が少し照れていると
2人の前に少女が現れた。


『お待ちしておりました。
こちらへどうぞ。』







/ 1005ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp