第11章 救出
屋根の上では、善逸と堕姫が対峙している。
堕「…お前、あの時の!」
善逸は、堕姫の部屋で耳を引っ張られて怪我をした女の子を助けていた。
善「俺は君に言いたい事がある。
耳を怪我させた子に謝れ。
例え君が稼いだ金で衣食住を与えていたのだとしても、あの子達は君の所有物じゃない。
何をしても許されるわけじゃない。」
堕「つまらない説教を垂れるんじゃないわよ。
お前みたいな不細工がアタシと対等に口を利けると思ってるの?
この街じゃ、女は商品なのよ。物と同じ。
不細工は飯を食う資格ないわ。」
善「自分がされて嫌だったことはしちゃいけない」
そう言った瞬間、堕姫の額に瞳が開く。
どうやら兄と視界を共有し、堕姫の身体も自在に操れるようだ。
そこから全員が臨戦体制に入る。
堕姫と妓夫太郎の攻撃は、互いに入り乱れ双方に攻撃してくる。
堕姫の帯は中々間合いに寄せ付けない。
妓夫太郎の血鎌は触れただけでも命に関わるのがわかる。
妓夫太郎の力を共有したこともあり、堕姫の力もぐんと上がっている。
特に、天元と炭治郎の方が劣勢となってしまっていた。
炭治郎は傷は塞がっているものの、疲労により刀と手を縛っておかないと握っていられない程だった。
その時、天元達が戦う側の屋根に雛鶴が現れた。
その他には大きな箱に大量のクナイ。
引き金を引けば一気に放つ事ができるようになっている。
このクナイには藤の花の毒が仕込まれている。
妓「クナイか…」
と、甘く見ていたが、瞬時にその意味を把握する。
妓「血鬼術 跋孤跳梁」
妓夫太郎は斬撃で天蓋をつくり、クナイを弾いた。
そして、妓夫太郎は一瞬の隙をつき、雛鶴のところに飛び
雛鶴を始末しようとする。
天元はすぐに向かいたいが、帯が邪魔で動けない。
天「雛鶴ー!」
そこへ炭治郎が動いた。
妓夫太郎の腕を斬り、なんとか雛鶴を助け出す。
妓夫太郎は天元が引き離し、地上へと降りて行った。
すると今度は、堕姫と杏寿郎達が飛んできた。
杏寿郎は天元の様子を確認する。
毒が回り、劣勢だ。
例え柱でも命が危ない。
こちらには今、炭治郎も含め3人がいる。
杏「俺は宇髄に加勢する!
こちらを3人に任せたい!!」
『炎の呼吸 参ノ型 気炎万象!!』