I don’t want to miss a thing.
第2章 …Please, don't stop the love.
…気持ち…いい…。
そんな言葉が脳内に浮かんできては、恥ずかしさに私は一人顔を赤く染めた。
でも止めてほしくなくて…。
トクンッ…トクンッ……と、穏やかに波打つ胸の音。
そんな私の様子に気付いてか否か、タカちゃんの片手が私の腰から背中…肩…へとゆっくりと移動していく。
そして、それはまた、私の背中から脇を通ると…腰…太股へのラインをゆっくりとなぞる。
「……やっ………くすぐっ…た………あっ……んっ…」
くすぐったくて思わず身体をよじれば、タカちゃんの手がピタッと止まった。
「…………凛子、お前……エロすぎ。」
なんて。
こちらを見つめる瞳には、今まで見たこともないような色気と熱が籠っていた。
「…ご、ごめん!」
そんな余裕のなさそうなタカちゃんの瞳と、”お前……エロすぎ”なんて予想外の言葉。
何だか猛烈に恥ずかしさが込み上げてきて、思わず、顔を真っ赤に染める。
そうすれば、タカちゃんはギュッと腕の中へ私をきつく閉じ込めてしまった。
ドクンッ…ドクンッ…と耳から聴こえてくるタカちゃんの胸の音。
「…そんな声聴いたら、流石に止めらんなくなるから。」
…ちょっとこのままでいさせて。
なんて。
上から降ってくるタカちゃんの声。
それだけで、私の心臓はうるさく高鳴った。
” 流石に、止めらんなくなるから ”
なんて、そんな言葉の先が何を指すのかくらい、この年になれば私にだって想像出来た。
いつもは優しくてそんな素振り全然見せないけど、やっぱりタカちゃんも男の子なんだなって。
何だか、そんなことを考えたら物凄くドキドキした。
まだ少し怖い気もするけど、その先を期待する私もいて。
何より、タカちゃんが私のことを ” 求めてくれてる ” んだって、そんな事実が私の胸を熱くした。
恋は盲目なんて言うけど、
タカちゃんになら、どんなことされたって受け止めていける自信があるよ、私。
私は瞳を閉じると一人心の中でそんなことを想った。
タカちゃんの優しい香りと鼓動に全身を包まれて、ひどく幸せな感情が私の胸を支配していった。