I don’t want to miss a thing.
第2章 …Please, don't stop the love.
「……ん、私もすき。誰よりも何よりも。」
髪に、額に、まぶたに…
鼻先…頬と、それから唇に…
…チュッ…チュッ…と触れるだけの優しいくちづけが落ちていく。
そんな柔らかくて甘い感覚に、タカちゃんの息遣いに、私の身体は酔いしれていくようだった。
こんな体勢で、こんなにタカちゃんを近くに感じているなんて、何だか物凄く恥ずかしくて、
でも、何故だか全然嫌な感じじゃなくて、むしろもっと触れて欲しくて…
タカちゃんが触れた腰が、唇が、頬が、ジワリと熱をもった。
私の唇を撫でるタカちゃんの少し無骨な親指の感覚に、閉じていた瞳をゆっくりと開く。
「………そんな物欲しそうな顔すんなよ。…早く俺だけのモノにしたくなんだろうが。」
そうすれば、少し困ったように眉を寄せたタカちゃんと瞳があう。
「……?
もうとっくに凛子はタカちゃんだけのモノだよ?」
「…………お前、それ意味わかって言ってる?」
「…うん?」
タカちゃんの言動にクエスチョンマークを浮かべていれば、タカちゃんは小さく溜息をつくと「…腕、俺の首に回して」と言った。
不思議に思いながらも、言われた通り、タカちゃんの首に自身の腕を回せば、腰に巻かれているタカちゃんの腕に力が入る。
ギュッと抱き寄せられた反動で、再び触れ合う私達の唇。
何度か角度を変えて啄むように押し付けられては離れる柔かな感触。
うっとりと心を預けていれば、突如唇の隙間を縫って口内に侵入してくる熱いモノ。
「………んっ?!」
驚いて咄嗟に顔を引こうとすれば、タカちゃんの大きな手が私の後頭部を包み込む。
私を離さないように力強く、でも包み込むように優しく。
「……タカちゃっ……んっ…ふあっ……んんっ…」
ゆっくりと口内をなぞる柔らかくて熱いタカちゃんの舌の感触。
ゾクゾクと初めて感じる不思議な感覚が全身に広がった。
痺れるわけでもないけれども、じんわりと身体中が熱を帯びていくような全身が熱に溶かされていくようなそんな感覚…。