I don’t want to miss a thing.
第1章 …I'll be there for you.
「………ただ守られるだけの女でいるよりカッケェ女でいたい、か。…パーとペーの言う通りだ、三ツ谷。お前、後で凛子ちゃんとこ行って、一回ちゃんと話して来いよ。」
「…あぁ、言われなくともそうするよ。」
ぱーとぺーの言葉を頭の中で反芻しながら大きな溜息をつけば、ドラケンが隣で口を開く。
俺がそれに合意を示せば、今度はマイキーが、
「…よーし、善は急げだ。三ツ谷、お前今日の集会出なくていいから早く凛子ちゃんとこ行ってこい。」
と言って笑った。
「…え?いや、それは流石に…」
「いーの!総長の俺がいいって言ってんだ。早く行って凛子ちゃんと仲直りして来いって。…じゃなきゃ、俺が貰いに行っちゃうよ?」
元々今日の内容は大した話じゃねーし、明日パーかペーにでも聞いてくれればいーから
そう言って笑うマイキーに渋る俺。
暫くして、「ほら、さっさと行けよ」なんてマイキーに背中を押された俺は、マイキーとドラケンに頭を下げると、インパルスに乗って、椿木さんの元へと急いだ。
「……ったく…もう充分、椿木さんはカッケェ女だよ。」
インパルスに跨って冬の寒さに目を細めれば、俺はそんな言葉を夜風に乗せた。
今度こそ、俺の気持ちをちゃんと伝えるから。
椿木さんの悲しみごと強く抱きしめるから。
そして、今度こそ、抱きしめて離さないから。