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I don’t want to miss a thing.

第1章 …I'll be there for you.



「……ッてぇな……パー、テメェいきなり何の真似だ!?」

それでなくとも気分は最悪だってのに一体何なんだ

なんて、俺は痛む頬を押さえ衝撃元を睨む。

そうすれば、パーとぺーも物凄い剣幕でこちらを見つめていた。

「ウッセェ、三ツ谷!テメェ、好きな女なら、ちゃんと守ってやれよ!!!」

「テメェが中途半端な真似ばっかしてっから、椿木さんは一人で苦しんでんだろーが!!!」

「………あ゛!?」

椿木さんの名前に無意識のうちに反応する俺の身体。

「…おー、お前ら。内輪揉めは禁止だって知ってんだろ。三ツ谷も謹慎になりたくなきゃ今すぐその手ェ下ろせ。」

俺はドラケンの言葉に、思わず振り上げていた拳をゆっくりと下ろした。

俺達の騒ぎ声に集まり出した東卍の他の連中を一瞥すると、俺はパーとぺーに向かって

「……そんなんお前らに言われなくたってわかってんだよ。」

と苦虫を噛むような顔して吐き捨てた。

そうすれば、「…いや、三ツ谷、お前は何もわかってねぇ。」とぺーが言う。

「椿木さんが毎日どんな事されてて、どんな事考えて日々踏ん張ってんのか、お前はなーんにもわかっちゃいねぇ!!!」

俺は知らねぇのに、ぱーちんとぺーやんは知っている椿木さんの姿がある、そんなぺーやんの口ぶりに俺は眉を顰めた。

「……あ?…ぺーやん、お前が椿木さんの何を知ってるって言うんだよ。」

俺がそう凄めば、2人は「…ほんとは三ツ谷に言うなって言われたけどよー…」と、椿木さんがこれまでに受けてきた嫌がらせの内容や俺と距離を取った理由など、先程本人から聞いたという話を詳細に語った。

「…それにな、椿木さん、東卍二番隊隊長の隣に並ぶために、ただ守られるだけの女でいるよりカッケェ女でいたいからって…そう言ったんだよ。

あんな細くて小せぇ身体してる癖して…虚勢なんか張って、お前に恥じない女でいたいって踏ん張ってんだよ。

すげぇ辛ぇのに無理して笑ってんだよ。

……お前、そんなイイ女のこといい加減放っておくなよ。三ツ谷。」

「…本当はその女達んとこ行って、女だろうがぶっ飛ばしてやりてぇよ!…でもよ、三ツ谷。その大役は残念ながらお前の役目だ。」

2人はそこまで言うと、俺に背を向けた。

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