• テキストサイズ

I don’t want to miss a thing.

第1章 …I'll be there for you.



「………オイ、オイオイオイオイ、オイオイオイオイオイオイオイオイッ!!!!!!」

「…何ッだよ、いきなり耳元でうるッせぇんだよ、ペーやん!!!」

「…馬鹿!!!パーちん、あれ見えねぇのかよ!!!」

夕暮れ時、少し寄り道してから帰る帰り道、

薄暗くなった墓地の中、一人佇んでいる色白な女の姿がぼんやりと浮かび上がっていた。

その女の姿を確認すると、2人はサッと血の気の引いた顔を見合わせる。

「………え゛!?……オイ、やべぇじゃねぇかよ…見ちまった…俺ら見ちまったのか?!なぁ、そうだよな、オイ!!!」

「……こんな暗い時間に墓参り来る奴なんか、フツーいねぇだろ!!!」

「………ぺーやん…どうするよ、このまま逃げた方がいいのか?それともやっちまうか?!」

「ほんッとーに、パーちんって馬鹿だな!幽霊相手にどうやって戦うッつーんだよ!!!」

早いとこずらかろーぜ!そう言って後ろを向いたぺーやんをパーちんが呼び止める。

「……ぺ、ぺーやん、もう手遅れかもしんねぇ。」

「…あぁ゛?!」

「…だって…だって…アイツ…こっち見て手振ってねぇか?……あぁ、ダメだ……俺らもう…死ぬのかもしれねぇ。ごめんなポチ…ごめんな母ちゃん……」

そう言ってパーちんの指差す方をぺーやんがゆっくりと辿る。

そうすれば、先程の青白い女がニコリと綺麗な笑みを浮かべながら2人の元へと駆け寄ってくるのがぺーやんの目に入った。


「「…ギャ―――――――――ッ!!!!こっち来んなぶッ殺すぞテメェ!!!」」


パーちんとぺーやんは思わず2人で身体を抱き合った。

/ 287ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp