I don’t want to miss a thing.
第1章 …I'll be there for you.
家に帰ると、ルナとマナの横ですうすうと気持ちよさそうに眠っている椿木さんの姿があった。
穏やかに眠るその姿にホッとする自分がいる。
「悪ぃ、遅くなっちまったな。」
そう言って柔らかな髪の毛を手にすくえば、俺の家のシャンプーの香りが鼻を掠めた。
目の前で無防備に眠る可愛くて愛おしくて仕方のない小さな存在。
叶うなら、このまま、俺の布団に運んで、ギュッと強く抱き抱えたまま眠ってしまいたい。
一掬いした長い艶やかな髪の毛にキスを溢す。
「…ごめんな。でも、椿木さんのことは俺が絶ッ対ェ守ってみせるから。」
俺の静かな決意が静かな部屋に、ポツリと響いた。