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I don’t want to miss a thing.

第1章 …I'll be there for you.



キューティーハニーの次は、倖田來未続きで Crazy 4 u を3年の女達が踊り出す。

「「「…おお~……」」」

「なぁ、俺、さっきのめっちゃ下半身にギュンッと来た。」

「俺も。」

「でもよ、キューティーハニーも中々だったけど、何で学年一つ上がるだけでこんな色気あんだろーな。」

セクシーダンス続きで、思春期丸出しの会話を始めるマイキーとパーとペー。

「お前ら、まだまだガキだな。」

そんな3人にドラケンが笑えば、口を尖らせたマイキーがドラケンに突っかかる。

「は?ケンチン、何一人だけ余裕そうな感じなわけ?」

「そりゃドラケンは育ちが育ちだかんな。慣れてんだろ。」

そんな2人の仲裁に入れば、今度は矛先が俺の方に向く。

「あ?そういう三ツ谷はどうなんだよ。凛子ちゃんのエロい姿想像しただろ、見せてみろ、このムッツリスケベ!」

「そうだぞ、三ツ谷!俺らばっかみてぇに言うけどよー、お前が一番鼻の下伸ばしてんの俺ぁ知ってんだぞ。」

「…バッ…マイキー!テメェ変なとこ触ろうとすんなよ!パーも離せバカ!」

「ハハッ、さっきの報復だよな、いいぞ!パーちん!」

こうしてマイキーとパーとペーに捕まった俺は、遠くからこちらを楽しそうに眺めている椿木さんに気付くはずもない。

そんなこんなしていれば、あっという間に3年のダンスは終わり、大塚愛のさくらんぼが流れ出す。

最後の曲なのか、全学年がポンポンを使ってダイナミックに踊る中、俺の瞳は、ニコニコと笑顔と愛嬌をふんだんに振りまく椿木さんの姿だけを捕らえていた。

笑顔の似合う椿木さんにもってこいの曲。

えげつない程のカワイイが俺を終始襲っていた。


オイオイオイオイ………

…笑顔で小さく跳ねながら「もういっかい!」って

…ちょっと…可愛すぎねぇ?


「………ハァ~~~~~~~~~ッ」

あまりの可愛さに大きなため息をついて顔を覆えば、「…お?!お前ら、遂に三ツ谷が凛子ちゃんの可愛さにやられたぞ!」とマイキー始め、東卍の面々に散々茶化される羽目になった。

曲も終盤になれば、徐々に列を崩して退場していく女子達。

椿木さんも応援席や観客席の前を通ってこちらまで周ってくると、嬉しそうに満面の笑みを浮かべて、大きく手を振りながら去っていった。

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