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I don’t want to miss a thing.

第1章 …I'll be there for you.



騎馬戦で勝利した俺は、水筒とタオル片手に、上機嫌で目的の場所へと移動しようとしていた。

目的の場所とは、「あそこから見たら凛子よく見えるから!」と今朝森田さんに教えてもらった少し木陰になっている場所。

「オウ、三ツ谷!今年はパーちんのせいで負けたが、来年は絶ッ体ェ俺が勝つ!」

そうすれば、横からぺーとぱーが姿を現した。

「あぁん?何で俺のせいなんだよ?!」

「パーちんがあそこで機転利かせて騎馬回さなかったからだろぉーが!」

「あぁ?!俺、馬鹿だから、んな頭脳戦出来るわけねーだろぉが!…でも、ちくしょー。悔しいぜ、まじで。」

先ほどの戦いの敗因について揉める2人のやり取りに、

「ハハッ、まぁ来年も俺が勝つけどな。お前ら相手じゃ楽勝だわ。」

そう言って笑えば、「「あぁん?!テメェ、三ツ谷あんま調子乗ってんじゃねぇぞ?!」」と2人の顔がズイッと近づく。

そんな2人を適当に交わして、3人で目的の木陰へと向かえば、見知った先客の姿があった。

「………は?ドラケンとマイキー?」

よく知る金髪の2人の姿に俺は暫し呆けに取られる。

「お!三ツ谷にパーにペー!お前ら、騎馬戦、めっちゃ楽しそうだったじゃん。いいなぁ俺も騎馬戦とかしてぇな〜。」

「よー、お前ら。ここ涼しくて中々いいぜー。」

驚く俺とは反対に、「よー、マイキー!ドラケン!」と何も不思議なことなんてないといった様子で2人に手をあげたパーとぺー。

「…いや…2人とも何でこんなとこいんの?」

「何でって、そりゃあお前、授業受けるより、凛子ちゃんのダンス見てた方が楽しいと思ったからに決まってんだろ。」

「体育祭の日って、出店出るとこ多いし、いーよね。」

俺の質問にマイキーとドラケンは、まるで、何当たり前なこと聞いてんだ?お前?とでもいうような顔で、そう口にした。

「いやいやいや、お前ら何で椿木さんがダンス踊るって知ってんだよ。」

そして、どこからそんな情報リークしたのかと、訝しげに聞けば、

「あ?こないだパーが言ってたんだよ。椿木ちゃんが体育祭でキューティーハニーやるから目に焼き付けるんだって。」

と、パーのことを指差すマイキーの姿。

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