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火光 − かぎろい − 【鬼滅の刃 / 煉獄杏寿郎】

第28章 御空の果てまで



「む?!」

ふみのは杏寿郎の腹に
そっと耳を押し当てた。


 ぐぅ〜〜…


「 ! 」

「…うむ!!
 これは正しく俺の腹の音だな!!」


照れながら
恥ずかしそうに外方を向く杏寿郎に
ふみのは思わず笑ってしまった。

「ふふっ、もうすぐお昼だものね!
 どこか美味しいお店を見つけましょ!
 あ!あと、槇寿郎様と千寿郎くんのお土産も!」

「ああ!街中を探索してみよう!
 新しい街を開拓できるのは心躍るな!」

「うん!」

杏寿郎に手を差し出され、
ふみのはその掌に手を重ねた。


「…私、杏寿郎の
 あったかい手が大好き。

 あっ、も、もちろん、
 杏寿郎のことは、もっと大好きよ!」


赤く頬を染めるふみのに
杏寿郎は嬉しそうに目を細める。

この愛おしさをどう表せばいいのだろう。

もう幾度となく、重ね合わせた掌だったが、
この先も手を共に繋いで過ごせる幸せを
二人は噛み締めた。


「ふみの。
 ふみのがこの先も隣にいてくれるのだと思うと、
 こんなにも嬉しいことはない。
 …ふみのを必ず幸せにすると誓う」

「私も杏寿郎とずっと一緒にいられると思うと、
 今でも夢を見ているみたいで…。
 
 杏寿郎を好きになれて、
 本当に…しあわせ」

「俺もふみのを想えることが
 何よりの幸せだ」


海と同じように青々と輝く空の下で、
ふみのと杏寿郎は愛を誓う。


二人の想いは御空の果てまで
高く高く、舞い上がった。


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