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火光 − かぎろい − 【鬼滅の刃 / 煉獄杏寿郎】

第25章 約束




そして次の瞬間、
ぐらりと皆の視界が揺れた。



「「「「「 !!?! 」」」」」



 …────えっ…地面が…っ



足元を見てふみのは驚愕した。

今までいた地面は消え、
体が宙に浮いていたのだ。


 !!?

 ここは一体…っ────!?


そして辺りは一変し、
無惨を中心に襖で区切られた部屋が
無限に続く建物へと瞬く間に変貌していった。


「これで私を追い詰めたつもりか!?
 貴様らがこれから行くのは地獄だ!!

 目障りな鬼狩り共!
 今宵皆殺しにしてやろう!!」


無惨は羽交い締めにされていようとも
更にその威力を容赦なく奮ってきた。

「地獄に行くのはお前だ無惨!!
 絶対に逃さない!!必ず倒す!!」

炭治郎は姿を晦まそうとする無惨を
さらに激しく睨みつけた。

「やってみろ!!
 できるものなら!!
 竈門 炭治郎!!!」

目の前から無惨が消えると、
皆を四方八方に伸びた部屋へと
引き摺り陥れていく。


 このまま落ちれば
 叩きつけられる…っ


ふみのは必死で体勢を整えようとするも
落下の速度に追いつけず、
思うように体を捻ることができない。





「ふみの!!!」


「!!!」





杏寿郎の声とともに伸びた腕が、
ふみのの手を掴んだ。


「…!!
 …杏…寿 郎…っ!」


先に着地していた杏寿郎は、
部屋から身を乗り出し、
間一髪のところでふみのの手を握るも、
それを繋ぎ止めておくには厳しかった。


「絶対に…離さん…っ!!!」


杏寿郎がもう片方の腕を伸ばすも
ふみのの腕を捉えることができない。


「んっ…あと少し…っ」


二人の手が交わろうとしたその時、



「鬼狩リイイィィ!!!
 一遍ニ喰ッテヤラァァァ!!!」

「「!?」」



下層から湧き上がる無数の鬼達が、
ふみのと杏寿郎を目掛けて
這い上がってきたのだ。

「くっ…!!」

杏寿郎の額に青筋が走る。
ふみのは群がる鬼達を見て意を決した。

「杏寿郎…!
 このままでは二人ともやられてしまう…!
 私を、離して…っ!!」

「!?
 では俺も共に行く!!」

「ううん!!杏寿郎は無惨を!!
 ここは私に任せて先に進んで!!」

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