• テキストサイズ

火光 − かぎろい − 【鬼滅の刃 / 煉獄杏寿郎】

第23章 思いは光の架け橋へ〈後編〉




善逸が炭治郎の頭にがしがしとかぶりつく。
炭治郎はごめんごめんと叫びながら、悲鳴を上げていた。

(マジでコイツらうるせぇ…っ)

同室にいた玄弥も
善逸の喚き声に耳を塞いでいた。



 バリンッッッ!!!

「猪突猛進ッ!!!!!」



病室の窓から勢いよく飛び込んできたのは、
嘴平伊之助だった。
木っ端微塵に粉砕された窓硝子の破片が
当たり一面に飛び立った。

「伊之助!久しぶりだな!」
「伊之…ってオイ!!バカ!!
 窓から入ってくんなよ!?!!
 胡蝶さんに怒られるぞ!??!」

「コショウッ!?誰だソイツ!!
 ンなもん俺様が知ったこっちゃねぇ!!
 おい!炭八郎!!紋逸!!
 強盗強化訓練が始まんぞ!!!
 いつまでもぬくぬく寝てんじゃねぇぞ!!!」

するとそこに消魂しい騒音を
聞きつけてやってきた一人の隠が
病室へと飛び込んできた。
そして目の前の光景に目を見開く。

「オイ!!!お前ら!!!
 病室では静かにしろっての!!!!!
 …って、何で窓硝子バリバリなんだよ!??!」

その男性は、
炭治郎の身の回りの世話をしていた隠の後藤だった。

「ア"ァ"?!ごちゃごちゃうるせぇな?!
 この伊之助様が
 参上したからに決まってんだろーがッ!!」

フンっと鼻を鳴らし、堂々と腕を組む伊之助に
炭治郎と善逸、後藤は深い溜息をつく。



(…まじで部屋変えてぇな…)

玄弥も布団の中に蹲り、
半分白目を向けていたのだった。



そして後日、炭治郎は無事に蝶屋敷を退院すると、
善逸と伊之助と共に、壮絶なる柱稽古漬けの日々を
過ごすこととなった。

/ 545ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp