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火光 − かぎろい − 【鬼滅の刃 / 煉獄杏寿郎】

第23章 思いは光の架け橋へ〈後編〉




「ふみの?
 最初から完璧を目指す必要はない。
 たとえ困難があろうとも、
 皆で知恵を出し合って進んでいこう。
 大丈夫だ。きっと上手くいく。
 …それに、」

そう言うと、杏寿郎の額が、
ふみのの額とこつんと当たる。


「ふみのには、俺がいる」


その言葉に、ぽっと光が灯るように、
ふみのに笑顔が咲いた。
それまでの不安が嘘のように消えていくようだった。


「うん…!ありがとう、杏寿郎。
 杏寿郎と一緒にいたら、私達、無敵だね!」

「ああ、そうだな!きっと無敵だ!」


太陽のように笑う杏寿郎の笑顔が眩しかった。

杏寿郎がふみのの手を繋ぐ。

手から伝わり合うあたたかいぬくもりは、
心も繋いでいく。

そして、二人の絆へと
紡がれていくのだ。





そして後日、全隊士の鴉を通じて、
柱稽古の詳細が発表された。


 宇髄天元によるしごき基礎体力向上

 甘露寺蜜璃による地獄の柔軟

 一ノ宮ふみのによる耐久瞑想

 時透無一郎による高速移動の稽古

 伊黒小芭内による太刀筋矯正

 煉獄杏寿郎による素振りと足捌きの連動訓練

 不死川実弥による無限打ち込み稽古

 悲鳴嶼行冥による筋肉強化訓練


一般隊士達はこの順で
稽古を回ることになった。

この知らせを一番で聞いた我妻善逸は、
炭治郎の病室に駆け込み、顔面蒼白で怯えていた。


「マジでさ…、やばくない??この稽古…。
 俺達を殺しにきてるよね?てか殺す気だよね???
 …しかも炭治郎は、
 煉獄さんとの継子の稽古もあるじゃんか…」

「うん!!
 でも、柱から直々に稽古を受けられるなんて
 そうそう無いことだし!
 他の隊士や強い人と対峙していくと
 もっと強くなれると思うんだ!
 な!?善逸!一緒に頑張ろう!!」

「………“な!?善逸!一緒に頑張ろう!!"じゃねーよッッッ!!!柱って一人じゃないんだぜ!?何人もいて、それぞれめちゃくちゃきっっっっっつい稽古だの訓練だのさせられるんだぜ!?!??!そんな前向きなこと言ってられっかよ!??!?炭治郎はいいよなっ!??!まだこの病室で寝てられんだもんな!!!!!もういいっっ!!!今日で炭治郎と絶交だかんなッッッ??!?!」

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