火光 − かぎろい − 【鬼滅の刃 / 煉獄杏寿郎】
第21章 希(まれ)を込め、想う ˖☽°.*
杏寿郎はふと腹部に違和感を感じ、
そこへ視線を向けると、
「…!!」
なんとふみのが、杏寿郎の浴衣の帯に
手を掛けていたのだ。
ふみのはその手を震わせ、
今にも泣き出しそうに杏寿郎を見つめた。
「…杏、寿郎…、どうしよう…っ。
私…杏寿郎が欲しくて、堪らない…っ」
杏寿郎を想い、愛する気持ちと
それをどうしていいか分からない高まりに
ふみのからは涙が溢れる。
杏寿郎はそれをそっと拭き、
ふみのの頬を撫でた。
「ふみの。
…俺も、同じだ。
ふみのが、欲しい────」
杏寿郎からの緋色の眼差しと甘美な口づけが
熱い吐息と共にふみのに降りそそぐ。
杏寿郎は唇を交わらせたまま、
ふみのの帯と浴衣を解いた。
ふみのも必死に杏寿郎の帯を緩める。
杏寿郎がそっと口を離すと、
眼前に現れたふみのの裸体に
自身の昂まりを抑えきれなくなった。
杏寿郎は惹きつけられるがまま、
ふみのの乳房を揉みしだき、
その頂きを唇でさすりつけると
ゆっくり口先へと含んだ。
「ふ…っ、んっ」
ふみのは声を抑えようと、
顔を横に背け、唇を噛む。
いつもに増して、杏寿郎からの激しい愛撫に
ふみのは敷かれた布を、
快美の余りぎゅっと握り締めた。
「…──ふみの」
呼ばれて瞑った目を開くと、
杏寿郎の指先が
硬く閉ざしたふみのの唇をすっと撫でた。
「ふみのの声が、聞きたい。
…俺を感じているふみのの声を、
聞かせて欲しい」
「───…っ」
杏寿郎の熱を生んだ声に、
ふみのの奥芯がさらに熱していくのが分かった。
その言葉と同時に、
杏寿郎はふみのの細い腹を掌でなぞりながら、
既に濡れた蜜壺に指先を充てがった。
「ひゃっ…、急に、だ め…っ」
愛液でうるむふみのの花溝の間を
杏寿郎の太い指が、艶かしくなぞり上げていく。
指は更に溝を割り進め、
そのままするりと、蜜壺の壁をゆっくり突き上げた。
「んあぁっ…!!」
全身を痺れるような、
迸る快感に目が眩み、霞んだ。