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火光 − かぎろい − 【鬼滅の刃 / 煉獄杏寿郎】

第21章 希(まれ)を込め、想う ˖☽°.*




ふみのの吐く息が乱れるも、
湧き上がる欲に歯止めが効かなくなる。

真髄が酷く疼き、
既に聳り立っているであろう
杏寿郎の昂りを欲していることを思い知る。



 杏寿郎が 欲しい

 もっと 杏寿郎を 感じたい────…



でも言えない。

どう言えばいいのか、分からない。


ひとが生き物として、
この世界に存在し得る時からあるこの欲は、
身が捩れるほどの快感を与えつつも、
言葉にできない愛おしさに溢れかえっている。

ふみのは欲に塗れた自分を恥じた。

もどかしそうに眉を顰めるふみのに
杏寿郎が心配そうに、声を掛ける。


「…ふみの、どこか痛むのか?」


何か苦痛に耐えているのではと、
杏寿郎はやさしくふみのの髪を梳き、撫でた。


「ち、違うの…!
 ごめんな…さ…っ、
 わ、私、…今日、なんだか…、
 へん、なのかも…っ」


ふみのは杏寿郎を想うがあまり、
貪欲に溺れた人間になってしまったのかと
怖くなってしまったのだ。

混乱し、幼子のように涙で詰まる声に
杏寿郎はふみのの手を握った。


「ふみの。大丈夫だ。

 …少し、事を急いでしまったな。
 驚かせて、すまなかった」


どこまでもやさしく包み込んでくれる
杏寿郎の愛情に涙が止まらない。

ふみのはゆっくりと息を整えると、
羞恥心を振り払い、想いを聲(こえ)にした。



「私、…欲しいの…。杏寿郎が…っ。
 もう、我慢…できない…っ」



ふみのの目尻から、ぽとりと涙が落ちた。

呼吸を幾ら落ち着けようとしても、
全身からばくばくと心臓の音が響き、鳴り止まない。



「ふみの。
 俺の前では、何も抑えなくていい。

 …そのまま、ありのままのふみのの気持ちを、
 俺に伝えて欲しい」



その言葉にふみのの息遣いが和らいでくると、
杏寿郎は振れるだけの口づけをした。



「ふみの。すまない、俺も限界だ。

 …挿れても、構わないか…?」


「うん…っ」



杏寿郎が自分と同じ気持ちなのだと
ふみのは安堵しつつ、
愛おしさと嬉しさで胸が苦しい。


杏寿郎は下帯を外すと、
熱り勃った陰茎をふみのの蜜壺に
その先端を擦り寄せた。

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