火光 − かぎろい − 【鬼滅の刃 / 煉獄杏寿郎】
第18章 無限列車
「今まで本当にお世話になりました!!」
炭治郎、善逸、伊之助が、
蝶屋敷で看護をしている
なほ、きよ、すみに頭を下げていた。
「うわあぁん、皆さんお達者で〜〜」
「うぅ、どうかお気をつけて…っ」
「わぁん、行ってらっしゃいませぇ〜〜」
炭治郎達も涙ぐみながら、
何度も礼を伝えていた。
なほ達は泣きながら、
炭治郎達に大きく手を振り、見送った。
「えーっと…、
確かこの辺だと思うんだけど…」
炭治郎達は禰󠄀豆子の着物を受け取りに、
ふみのの屋敷に向かっていた。
「あ、ここだ!」
炭治郎達は、そうっと屋敷の門を潜った。
「ご免ください!竈門炭治郎です!」
屋敷の方に声をかけると
玄関の戸が開き、ふみのが出てきた。
非番だったので、ふみのは着物を着ていた。
「炭治郎くん!わざわさ屋敷までありがとう。
元気そうで良かったわ」
「お陰様ですっかり元気になりました!
ふみのさんもお忙しいところ、
本当にありがとうございま…」
「ふみのさんと…仰るのですか…!?
メッチャクチャお美しいですーーッ!!!」
善逸が炭治郎を割って入ってきた。
その目は眩いくらいに輝いており、
ふみのはそのキラめく瞳に思わず後退りする。
「あ…えと、初めましてよね!
お、お名前を聞いても、いいかしら?」
「ハイッ!!俺は我妻善逸といいます!!
雷の呼吸の使い手です!!
どうぞよろしくお願いし」
「どけッ!チュウ逸!!
俺様の名前は嘴平伊之助様だッ!!
お前を子分にしてやってもいいぜ!?」
「こら伊之助!!
ふみのさんは柱の方なんだぞ!?」
「いってぇ…、伊之助、何すんだよ…っ」
善逸はまたもや伊之助に突き飛ばされていた。
「ふふっ、善逸くんと伊之助くんね。
皆も元気そうで良かったわ!
少しだけ上がって待っててもらえる?
今、着物を用意してくるわね」
炭治郎達は居間に上がり、ふみのを待った。
ふみのは禰󠄀豆子の着物と
包帯と手拭いが入った巾着袋を
三人分持っきて炭治郎達に渡した。
「炭治郎くん、
こんな感じで大丈夫そうかしら…?」
ふみのは禰󠄀豆子の着物を
炭治郎に渡した。
「うわあっ!ありがとうございますっ!
禰󠄀豆子、きっと喜びます!」