火光 − かぎろい − 【鬼滅の刃 / 煉獄杏寿郎】
第17章 柱合会議と光を継ぐ者
耀哉は炭治郎に、禰󠄀豆子のことを
多くの人達により認めてもらうためにも
鬼殺隊において、戦い、役に立てることを
証明していく必要があると伝えた。
炭治郎は耀哉に頭を下げると、
禰󠄀豆子と共に鬼舞辻無惨を倒すと大声で宣言した。
その堂々たる宣言にふみのは
炭治郎が真面目で誠実で、
純粋な優しい心を持つ少年なのだと感じた。
そして心から禰󠄀豆子を大切に想っているということも。
炭治郎と禰󠄀豆子はしのぶの提案により
蝶屋敷にて預けられることとなった。
炭治郎と禰󠄀豆子についての話が終わると、
柱合会議が開かれた。
ふみのはそこで正式に“光柱”として
就任したのだった。
耀哉から鬼の進捗情報が伝えられ、
炭治郎が無惨と遭遇していることもあることから
今後は上弦下弦の鬼が場所を問わずに、
頻繁に動き出す可能性が高いと
耀哉は推測していた。
この先の任務は、
柱であっても厳重注意の上、
望むようにとのことだった。
会議が終わると、
ふみのは耀哉に呼び止められた。
「…先刻も話したが、
いつ上弦の鬼が現れてもおかしくは無い。
何かあったら必ず、
周りに応援を頼むこと。いいね?」
「…はい」
「ふみの。
自分を追い詰め過ぎてはいけないよ。
支えあってこその鬼殺隊なのだから」
「いつもお気遣い頂き、
感謝申し上げます。
では…失礼致します」
ふみのは深々と頭を下げ、
産屋敷邸を後にした。
ふみのはその足で蝶屋敷に向かった。
炭治郎と禰󠄀豆子のことが気になっていたのだ。
時は夕刻に近づいていた。
「こ、こんにちは…」
そうっと蝶屋敷に入ると、
アオイが廊下を歩いていた。
「! ふみのさん!お久しぶりです!
あれからお体は大丈夫ですか?」
「はい、お陰様で良くなりました。
色々と我儘を言ってしまい、すみませんでした…」
「いえ!こうやってふみのさんに
またお会いできたこと、
嬉しく思っていますよ!」
いつも厳しい表情のアオイが
にっこりと笑っているのを見て
ふみのも嬉しくなるのだった。
「そういえば、何か御用でしたか?」
「あ、ええっと、竈門炭治郎さんと、
妹の禰󠄀豆子さんが
こちらにいらっしゃると聞いて…」