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火光 − かぎろい − 【鬼滅の刃 / 煉獄杏寿郎】

第2章 一族の破滅




徳廣にガシっと頭を鷲掴みされる。
頭に爪が食い込み、ふみのの頭皮から血が垂れる。

「俺は“あの方”に強くしていただいた。
 こんな頭一瞬で粉々だ」

(ああ、殺される。
 …とうさま、かあさま、
 約束を、守れなくて、ごめんなさい…)







その時。






ゴオッと凄まじい熱気がその場に流れた。









「鬼。その少女を離せ」



「…お前は誰だ?」











「鬼殺隊 炎柱 煉獄槇寿郎だ」











(…だ、だれ…………??)

ふみのは目を見開いてその人を見た。

(…炎の…神様……??)

それを最後にふみのは気を失ってしまった。






「…は、なんだ、俺とやり合うのか?」

「もう一度だけ言う。
 その少女を離せ」

「うるさい。
 この女もお前も切り刻んでやるよ」




「さあ、それはどうだろう」




槇寿郎は腰の刀を抜き、
徳廣に向ける。

ザンッと目に見えない速さで、
徳廣に迫る。

徳廣はふみのを自分の腕で押さえ直し、
サッと槇寿郎を交わした。

(…まだ子供の鬼なのに、早い。
 無惨の血が濃いのか…!?)

「どこ見てんだよ」

ニヤリと徳廣は笑い、槇寿郎の背後に襲いかかるが、
なんとか振り返り、槇寿郎の刀は徳廣の攻撃を止めた。

じりじりと二人の力が重なる。

「この女は俺の獲物だ。渡さない!!」

「そうはさせない!!」


槇寿郎は、徳廣からザッと下がり、呼吸を整える。

(絶対に鬼を倒す。少女を助ける!!)




「全集中 炎の呼吸 伍ノ型 炎虎!!」




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