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火光 − かぎろい − 【鬼滅の刃 / 煉獄杏寿郎】

第12章 片想い



「蜜璃チャン?だっけ?
 綺麗な髪色〜っ!!
 あ!あたしはふみのと同期の
 當間蓮!よろしくね!」

「は、初めまして!甘露寺蜜璃と申しますっ!
 蓮さん、よろしくお願いします!
 私の髪色…変、じゃないですか…?」

「全っ然!あたしの髪、真っ黒で猫っ毛だからさ、
 蜜璃チャンが羨ましいよ!
 その髪色、絶対可愛いっ!」

にっと笑う蓮の表情に
蜜璃は驚いたように蓮を見つめ
泣きそうに笑った。

「う、嬉しいです…っ!
 ずっと自分の中で気になっていたので
 気持ちが楽に、なりました…!」

「私も初めて蜜璃ちゃんを見た時、
 ああ、なんて、可愛らしい女の子だろうって思ったわ!
 もちろん、蜜璃ちゃんはいつも可愛いものねえ」

ふみのは蜜璃をまるで
妹かのように目を細めて見つめ
頭をよしよしと撫でる。

「えへへ…たくさん褒めていただけると
 照れてしまいます…っ」

蜜璃は甘えるように微笑んだ。

「もうふみのは完全にお姉ちゃんだねえ!
 蜜璃チャンはふみのの一個下?ってことは
 あたしの二個下ってことか!」

「蓮さん!ですので、
 私のことは蜜璃とお呼びください!」

「蜜璃ね!
 そんだけ可愛けりゃ、
 さぞかしモテるだろうね〜!」

蜜璃はその言葉にびくりと肩を揺らし、
表情ががらりと変わった。

「…私、全然、駄目なんです。
 男性から全く女性として見てもらえなくて」

「え…どういうこと??」

蓮とふみのは蜜璃の言うことが理解できず
眉を顰めた。

ふみのも蜜璃の過去を
ほとんど聞いたことがなかったので衝撃を受けた。

「…こんな髪色だし、たくさん食べるし
 異様に筋肉質なところもあるし…。
 それでお見合いも破談になったり、したんです」

ふみのと蓮は蜜璃が悲しそうに話す様子を
見ていられなくなった。

「蜜璃、ごめん、あたし変なこと言って…。
 辛い話をさせちゃった…」

「ううん!!いいんですよ!!
 蓮さんは何も悪くないです!!
 本当に、嬉しくて…っ。
 そんなふうに言って下さる
 蓮さんとふみのさんに
 感謝の気持ちで一杯です。
 私、とっても幸せです…!」

ふみのと蓮ににっこり笑う蜜璃は
心から嬉しそうだった。

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