第3章 (短編)クルーウェル先生の奥様!?
どうやらガレイシア先生は薬草をクルーウェル先生に渡しに来たらしい。
ふと、クルーウェル先生とガレイシア先生の話が聞こえてきた。
クル「すまないな、ガレイシア先生。まさかこの私が薬草を忘れるとは。」
エマ「大丈夫ですよ、クルーウェル先生。誰にだって忘れ物くらいあります。」
クル「本当に助かりました。お礼に後でお茶でもどうです?」
本当にこの人は…。この後すぐ授業なんだから早く教室に行きなさいよ。しかもこんな廊下のど真ん中で言うことではない。
エマ「ぜひご馳走して頂きたいのですが、誰かさんのせいで新種の薬草を植えることが出来なかったので…。今回は遠慮しておきますね。」
クル「はははっ、その節は失礼しました。」
クルーウェル先生とガレイシア先生は専門が似ているから気が合うだろうとは思っていたが、あそこまで仲がいいとは思わなかった。
というか2人が話しているところを目撃したことはあまりない。
グ「あのガレイシアってどんなヤツなんだゾ?」
デュ「なんだ、グリムは知らなかったか。エースと俺はよく魔法薬学の勉強を教えてもらっていたから顔見知りではあるんだが…。」
そういえば、2人とも前よりは小テストや定期テストの点数上がっていたな。ガレイシア先生のおかげだったのか。
エース「でも最近質問しに会いに行ってもタイミングが合わないのか、なかなか会えないんだよなぁ。」
監「薬草育ててるし、忙しいんじゃない?」
グ「ガレイシアって薬草作ってるのか?!」
どこまで知らないんだグリムは。
デュ「あぁ、しかも1人で育ててるらしいぞ。だから俺たちが魔法薬学の授業できるのはあの人のおかげだ。」
グ「すげぇヤツなんだゾ…。」
そんなことを話しているうちに2人は会話を切り上げたようだ。一瞬ガレイシア先生と目が合ったような…。
エマ「そろそろ私は温室に戻りますね。ヤンチャな生徒が多いとは思いますが、頑張ってくださいね。」
クル「そうですね。本当に今年の1年は駄犬が多くて困ります。」
『ぎくっっ』
どうやら2人には私たちが盗み聞きしていることがバレていたようだ。
すると、ガレイシア先生と別れたクルーウェル先生がこちらにやってくる。