第3章 (短編)クルーウェル先生の奥様!?
ある日、NRCの学園ではとある噂が広がっていた。
”クルーウェル先生は彼女がいないのか?”
”もしかしてあっちの人?”
”特定の人を作らない主義だとか”
入学したてで、しかも思春期真っ只中の男子にとってはとても気になる話題だ。
エース「クルーウェル先生に彼女いないか噂になってる?」
デュ「あぁ、最近教室に居ても廊下を歩いててもその話題が耳に入ってくるんだ。」
エース「ふぅん、でもあの人もう30代だろ?いてもおかしくねぇんじゃねぇの?」
確かにクルーウェル先生もいい歳だ。結婚していてもおかしくはない。
見た目が若く、お洒落には抜かりない人だから実年齢を忘れそうになる。
デュ「確かにそうなんだが目撃情報すらないんだぞ?もしかしたらあっちか?って噂もある。」
いつものエースだったら面白がって探りを入れそうだが…。今回はこの話題には興味なさそうな態度だ。
エース「へぇ、面白そうだけど相手はあのクルーウェル先生だからな。下手に付け回ったら居残りさせられそうじゃん。」
デュ「…確かに。」
2人で話しているといきなり後ろから声をかけられた。
グ「おまえら何コソコソやってるんだゾ」
エース「うぉっ!グリム、いきなり話しかけんなよ。」
相当話し込んでいたのか、グリムと監督生が心配して声をかけたのだ。
監「そろそろ授業始まるし、クルーウェル先生だからあんまりモタモタしてると怒られるよ?」
デュ「そういえばこんな時間か、ありがとう監督生。」
3人と1匹は実験着と教科書を持って、急いで魔法薬学室に向かった。割とギリギリだったせいか向こうからクルーウェル先生が歩いてくるのが見えた。
エース「やっべ、早くいかねぇとクルーウェル先生に怒られるぞ。」
デュ「ちょっと待て、あそこにいるのは…」
デュースの目に入ったのはクルーウェル先生と仲良く話しているガレイシア先生だった。
グ「クルーウェルがもうそこにいるんだゾ、早く行かないと怒られるんだゾ。」
エース「しーっ、ちょっと観察して見ようぜ。どうせ教室はすぐそこだし急いで戻れば大丈夫だって。」
監「はぁ、悪趣味。」
さっきまでクルーウェル先生のことだからやめておこうとか言っていたのはどこの誰だろうか。