第3章 (短編)クルーウェル先生の奥様!?
クル「盗み聞きとは躾がなっていないようだな。放課後の補習を余程したいらしい。」
あの手に持っている鞭をパシンっと鳴らしながらクルーウェル先生が私たちの前にやってきた。
デュ「わ、わざとじゃないんですクルーウェル先生!たまたま聞こえたというかなんというか…。」
エース「そうですよ、先生が遅いから心配で見に来ただけというかなんというか…。」
なんとも苦しい言い訳だ…。
そんな2人が言い訳しているところを後ろから監督生が顔を出して、
監「クルーウェル先生。」
クル「なんだ監督生。」
監「クルーウェル先生とガレイシア先生ってお付き合いしてるんですか?」
多分この2人は付き合ってはいるのではないだろうか。経験上というかあの仲の距離はそんな感じがする。
エース「おまっ直球すぎだろ!!」
監督生はたまに空気が読めない、てか素直すぎて逆に怖い。
クル「…。なんでそう思う。」
監「お2人とも、とても仲が良さそうだったので勘です。」
クル「そうか…、まぁ隠してるつもりもないし教えてやろう。」
エース「え!?ガレイシア先生と付き合ってるんですか!?」
隠してるつもりもないと言われたらそういうことだろう。
しかしまさか本当に付き合っているとは…。まぁ、2人が並んでいる姿を見ると確かにお似合いだ。
クル「付き合っているというのは惜しいなトラッポラ。」
エース「え、もしかしてセフ、っっいってぇ!!」
エースの頭に怒りの鉄槌が…。余計なこと言わなければいいのに。
惜しい…か。付き合うでもない、遊び相手でもない…。てことは、
クル「なわけないだろこの駄犬が、あれは俺の妻だ。」
…!!!!
「「「クルーウェル先生の奥さん!?!?」」」
クル「うるさいぞ、仔犬ども。もうすぐ授業だ、さっさと席につけ。」
クルーウェル先生は驚いている私たちを余所に教室に入っていった。
まさかクルーウェル先生に奥様がいるなんて思いもよらなかった。あの先生にもちゃんと愛する人がいたんだな。
そしてクルーウェル先生と私たちは教室へと戻って行った。いつも通り授業が始まる。
クル「仔犬ども、始めるぞ!」