第8章 《戦国猫日記》照月との出会い
ルナ「照月、私で良かったらいつでも遊びに来ていいよ。」
照月「え?」
ルナ「私ここの部屋いるから寂しくなったり退屈なときはおいで。照月の好きな遊びをしよう!」
照月「ほんと?!ありがとう!あ、そういえば、ルナはご主人様はいるの?」
ルナ「いるよ。るるちゃんって言うんだけど、とってもいい子で私を大事にしてくれる子だよ。今は安土城で世話役として働いてるんだ。」
照月「じゃあ次はるるも一緒に遊ぼうね!」
ルナ「うん!るるちゃんもきっと喜ぶよ!」
照月「あ!ねずみがいる!僕が取るところ見てて!」
ルナ「うん!頑張って〜!」
照月がちょろちょろ逃げ回るねずみを追いかけているのを観察する。
猫の本能が邪魔をしてあんまり集中できなかったけど。あ、でもちゃんと見てたよ。
悪戦苦闘しながらも照月がねずみをくわえて戻って来た。
照月「ねずみ取ったよ!」
ルナ「すごい!あとで政宗に見せようね!」
照月は私より年上だった。けど狩りがちょっと苦手だったので狩りの稽古をつけてあげた。猫流だけどね。虎って猫と似てるからいいよね?
ルナ「獲物に飛びつくときはね、こうやって姿勢を低くしたら長い距離を飛べるよ。」
私がお手本としてぴょんと飛んであげる。
ルナ「やってみて。」
照月「こうかな?」
ルナ「そうそう!」
ぴょんっ
照月「わぁ!できた!できたよ!」
ルナ「すごく上手だったよ!」
照月「あ、でも…。これで狩り上手くにゃったら政宗は僕を故郷に返すのかにゃ?」
不安そうな照月に私は迷いなく胸の内を伝える。
ルナ「そんなことないと思うよ。私から見ると政宗は照月のこととっても可愛がってるしこんなに狩りが上手だったら喜ぶと思うし!だから大丈夫だよ!」
照月「にゃんかルナの言うことは全部本当のこと言ってるみたいに聞こえる!」
ルナ「たとえこれが嘘でも私が本当のことにしてあげるよ!」
照月「頼もしいにゃぁ〜!僕より年下のくせにぃ〜。」
ルナ「ヘヘ。あ!政宗戻って来た!」