第10章 はじめてのおつかい
幸「俺の名前は幸だ。」
幸という人はぶっきらぼうに答えた。
るる「幸さん…。」
幸「で、佐助。こいつとどういう関係なんだ。」
佐助「るるさんとは出身が同じだ。訳あって今は住んでいる場所が違うけど。」
幸「確かお前の出身地、遠いとこだって言ってたよな。」
??「幸、金平糖は買えたか?」
??「遅いぞ、佐助。」
また違う人たちがやってきた。
??「なんだお前は。」
綺麗なオッドアイから冷たい視線を向けられ背筋が伸びる。
佐助「出身が同じのるるさんです。」
慌ててお辞儀をする。
??「幸、金平糖はどうした?」
幸「あと1個しかないらしくてこいつも金平糖買いたいらしいんですが…どうしますか。」
長身で大人の色気を纏っている人と目があった。
??「女の子に『こいつ』はだめだろ、幸。しかもこんな可愛い子に。」
幸「はぁ?!」
るる「?!」
??「君も可愛いね。」
その人がルナをポンポンと撫でる。
??「息をするように口説くな。病気か。」
るる「あの…私まだ子供ですよ?」
??「可愛い子を見たら口説きたくなるんだ。」
色気たっぷりのウインク付きの笑みを向けられ思わず目をそらしてしまった。
いつもこんななのかな?なんか調子狂うな…。
幸「とうとうガキにまでも口説くようになった…。」
??「金平糖は向こうでも買えるだろうから大丈夫だ。その金平糖は君が買いなさい。」
るる「あ、ありがとうございます…。」
??「このあとそこの茶屋で甘味でもどうかな?」
幸「さっき食っただろうが。」
??「佐助、酒はまだか。斬るぞ。」
佐助「どうどう、今から行きましょう。俺はこの子に話があるので皆さんで先に行っててください。」
??「早く来ないと今度こそ斬るぞ。」
??「仕方無いな。今度おすすめの茶屋へ連れて行ってあげよう。」
幸「じゃーな、るる。」
3人が去ってから佐助くんが口を開いた。